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2010年9月24日 (金)

映画「終着駅 トルストイ最後の旅」と連載最終回ごあいさつ

 「終着駅 トルストイ最後の旅」は82歳で家出し寒村の小駅の駅長官舎で死んだ文豪の最後を描いた。監督マイケル・ホフマン。

 古今三悪妻と呼ばれる女性がいる。ソクラテスの妻クサンティッペ、モーツアルトの妻コンスタンツェそしてトルストイの妻ソフィヤである。しかしこの映画ではトルストイを偶像化してゆく側近に対抗し、家族が相続すべき財産を保全しようとする母、そして無名時代から苦楽を友としたかわいい女性、としてのソフィヤを名女優ヘレン・ミレンが熱演する。48年間連れ添い13人の子供を生み、悪筆のトルストイのために大長編「戦争と平和」を6回も清書した。世に言われている悪妻像と大分違う。

 世間で流布されているイメージをブチ壊すのは勇気がいる。9月9日付の米国フォーブス誌が掲載した「『中国の時代』は短命」は「どんな預言者もしり込みするような大胆な予測」を述べている。

 この記事によると『中国の世紀は長くて数年。世界市場最も早く過ぎ去る世紀になりそうだ。』2011年末までに中国の経済成長率はふたケタを割り込み、10年にわたる低成長が始まる。

 理由の第一は不動産特に居住用マンション市場の崩壊。8000万戸以上の空室がある。中国政府は人為的に市場を支えるだろうが、その代わり日本より深刻な停滞になろう。2013年には日本は再び中国を追い越し、世界第2位の経済大国に返り咲くだろう。(ホントカネ)。

 第二は「2015年までに200万人の難民が発生するような環境災害が起こるだろう。世界銀行は全国的な水不足から2020年までに3000万人の環境難民が生まれると見ている。

 第三は人口。今中国では女児が足りない。女児100人に対し男児119人以上。中国の人口は2020年までにピークに達し、人口増加ペースの減速は明瞭になろう。

 結論。現代の中国に対する思い込みは捨てた方がいい。10年後の中国は我々の目に今と全く違う姿に写っていることだろう。

 この見通しを書いたのは従前から中国の成長に弱気で「やがて中国の崩壊がはじまる」の著者ゴードン・チャン氏。またカアといわれる向きもあるかもしれないが、ご本人は「今後10年の中国について確実に言える」と自信満々だ。

 私は日本のバブル崩壊と同じに考えるのはムリ。今回の不動産不況は人民元切り上げ回避のための人為的なものに、ポストオリンピックの調整が加わったもの。中国人の利を追求したい国民性から、値が下がれば必ず回復する。いつかはそのサイクルは終わるだろうが、まだまだ。早ければ明年央あたりから再び価格上昇の芽が見えると見ている。11月に訪中するので、そこいらは確認したい。

 映画のセリフから。ソフィヤが夫に言う。「私があなたを、あなたが私を作ったの。それが愛なのよ!」住宅関連のブームの日本人の体験はあの国では違うかも。国情と発展段階の違いだ。おんなじ不動産ブームでも成り立ちをよくみなくっちゃあ。

 〈お知らせ〉507回、足掛け10年のこの連載も今回で終わりです。ご愛読を感謝します。この続き、つまり映画やオペラ、歌舞伎など私の好きな楽しいものと市場、、経済をつなげるコラム「まだまだ続くお愉しみ」としてブログとしてパソコンで始めます。では、再見!http://kiyoshi-imai.cocolog-nifty.com/

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