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2010年10月 7日 (木)

続いて「ロッキー」と日本の幸運と株価(第510回 10月8日)

私の大好きな「ロッキー」の音楽をDVDで聴きながら。本当に元気の出るファンファーレだ。

 先週に続いて「自分が知らないうちに巨大なチャンスを貰った」ロッキーの状況に今の日本は、いる。私だけがどうも強気に考えているらしいんだが、そこいらを書いてみよう。

 今週、日経主催景気討論会を聴きに行った。スピーカーの中にシャープの町田会長がおられて注目すべき発言をしていた。

 「中国では豊かな消費者層が生まれていて、そのひとたちは性能の良い機能も多彩な日本品を買い始めた。液晶TVで始めて安価な中国、韓国品を日本が上回り始めたんです。」

 他業界でも、中国で「80后」つまり80年代生まれの一人っ子層がモノを買い始め、それが日本製品にフォローの風になり始めたという声を聞く。この層はブランド志向、性能注視、価格はかまわない。

 円高と尖閣問題が気になるが、この新しい流れは非価格競争力重視だから心強い。

 ついでに。尖閣問題での弱腰は日本人として口惜しい限りだが、結果オーライというか、なんというか。

 米国始め世界の世論が「中国横暴」「世界市場で自由貿易の果実を得ている中国がレアアース禁輸というのは最大の矛盾」という「中国異質論」(丸紅ワシントン事務所)が出始めた。

 切り上げを渋っている中国に、人民元の正常なレートをどう戦い取るか(FT紙)が論じられ始めた。米国でもNYタイムス、ワシントンポストなど有力紙が同調し、また米議院では中国制裁法案が圧倒的多数で通過した。

 逆風から米国で起きている「シェールガス革命」は日本経済にとり、順風の最たるものだ。

 天然ガスの中で、頁岩(けつがん)という、粘土が岩石になった地層に入っているものがシェールガス。

 千立方フィート当たり3ドル台で原油バーレル当たり換算18ドル強、WTIが70ドル台だから「高エネルギーコスト」の時代は終わり。

 米国では埋蔵量は無尽蔵に近いし、中国、東欧でも。エネルギーコストの低下は日本にとって順風だ。

 円高があるじゃないか。オマエはヘッジファンドは1ドル60円と言ってるじゃないか。

 それでも私は、急激な円高には介入をするだろうからその悪影響は軽減されるし、かりに円高がそこまで進んでも、日本にはプラスと考える。

 みずほ総研の中島厚志専務によると「ドル建ての貿易収支は赤字なので円高は日本のイタダキ」。輸出のドル建て比率は49.5%、一方輸入の方は70.3%(2009年)なので、1ドル10円の円高は1兆円の差益となる。なるほど。

 とりあえず円高は輸出企業を直撃するが、輸入メリットは6ヶ月以上の時差がある。2011年央ぐらいからメリット。それにエネルギーコストの低下があるから、2011年は「日本にとり、意外なことに順風。これは私の意見。

 まだまだ私が希望を持つ点はあるが、それは次回以降に。チャートをご覧ください。

 映画のセリフから。老コーチのミッキーがロッキーに言う。「お前はバランスが悪い。ヒモを両足につけるからそれでステップを踏め。」原料価格の中で最大のエネルギーの低下は、日本経済のバランスを良くする。

Vol510_2

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