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2010年10月 5日 (火)

映画「ロッキー」と日本の幸運と株価 第509回

 私は「ロッキー」が大好きだ。まあその後「ロッキー5」にもうひとつ「ファイナル」まで、やまほどつくられたので、これにはオェーッとなるが。

 あの音楽がまず、すごく、いい。始まりからひとを勇気づけ、ワクワクさせる。そして「一生にいっぺんあるかどうかのチャンス」に全力を挙げて戦う男。1976年のアカデミー作品賞、監督賞などをさらった。

 お話はもうご存知だろう。4回戦ボクサーのロッキーは、ヤクザの使い走りで日ゼニを稼ぐしがない暮らし。そこに世界ヘビー級チャンピオンのアポロの気まぐれで、無名の新人と1月1日の15ラウンドの話が持ち込まれる。老コーチのミッキーのサポートもあって、激しい孤独なトレーニングが始まる。内気な娘エイドリアンとの愛も重なる。そして猛烈な死闘。ラストシーンの盛り上がり。

 ロッキーのように自分の知らないところで運命が変わる話は、長い人生のうちに必ずある。私は今こそ前途が見えない日本だが、現在、気がつかないうちにあるチャンスを掴んでいると考える。

 日本の運?かつてのフビライの元寇のように台風が助けてくれる例とか、幕末のペリー艦隊の開国要請以降のとき、日本国内は混乱したが米国は南北戦争で侵略の余力がなかったし、英国、ロシアはクリミア戦争でこれまた日本征服の戦力がなかった。フランスも。そこに勝海舟という本当に凄い人がいて内戦を最小限に止めた。そして日英同盟と日清、日露戦争、まあ日本はツイていた。

 軍事大国日本が第二次大戦でコケてしまったあと、ツキは中国本土の共産政権化。翌昭和25年(1950年)には朝鮮動乱が始まり、あれが日本復興のきっかけになった。

 何で私がこんなことを言っているか。株価というものは実に不思議なもので、長期の買いサインが一昨年5月に。第1回目は戦後昭和24年5月に出ているのだ。日本の株式市場の歴史で、2回しかない。

 野村證券金融経済研究所の山内正一郎さんが発見したのだが、5年(60カ月)の移動平均が10年(120カ月)の株価の移動平均を上回り、「ゴールデン・クロス」という長期上昇予告が出ている。

 1949年5月当時日経平均に当たる指数はまあたった100円ぐらい。これが1989年12月で3万8900円までちょうど40年間上昇した。軍事大国から経済大国を目指した日本。成功しすぎでバブル。これがはじけて93年には売り信号が出た。デフレ。あとはご存知の通り。

えっ?買い信号?

 昭和24年に続いて、2008年5月、日本の株式市場が明治11年(1878年)に始まって以来、2回目のゴールデン・クロスである。

 一体何が材料なのだろうか?

 昭和24年のゴールデン・クロスの好材料は、今にしてみれば良くわかる。米国の対日政策が変わったのである。

 昭和20年(1945年)の終戦直後は日本が再び戦争がないように、工場設備など取り払ったりしていた、ところが毛沢東中国がメインランドを押さえると、巨大なソ連と合わせてユーラシア大陸のほとんどが共産主義国。

どうしても日本と欧州で西ドイツを再建して、資本主義は共産主義より優れているというショーウインドウにしなければならない。そこで技術を安いライセンス料で分けてくれたり、世銀を通じて幹線道路を作ったり、為替レートを輸出しやすい1ドル360円にしたリー。

 今回の「日本の幸運」について、私がどう考えているかは、次回に。いくつか考えられるのだが、いま、何人もの専門家にお会いしている最中だ。来週までお待ちください。

 映画のセリフから。ロッキーが言う。「オレは人間のクズだった。またチャンピオンに挑戦する資格もない。しかし、最後のゴングが鳴った時もリングに立っていられたら、オレはクズじゃない。」要するに、粘りだ。ダメ内閣でも、日本はまだいいところが沢山ある。希望を持ちたい。

Vol510_2

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