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2011年1月30日 (日)

映画「RED」と尖閣諸島と財政破綻回避〈第534回)

 「RED」の題意は「途方もなく危険なご隠居たち」。ブルース・ウィルス主演だが、モーガン・フリーマン、ヘレン・ミレン、ジョン・マルコビッチ、リチャード・ドレィファスといった大物に、93歳のアーネスト・ボ-グナインが顔を出した。この顔ぶれで面白くないはずがない。

 引退したCIAエージェントのフランクは、ある夜更けに最新鋭火器で武装した三人のコマンドに襲撃される。これを倒したが、自分が何十回も電話して気を紛らしていたサラが危ないと気付き、暗殺者から救う。

 フランクは80歳を超えた元上司、英国の諜報機関M16の女性名狙撃手、元CIAの同僚などの協力を得て、どうして暗殺されかかっているかを探る。次第に陰謀の全貌が見えてくる。

 平和に暮らしていた老人が、襲撃をきっかけにして、眼が覚めたように巨大組織に挑戦する。

 この映画を見て、昨年9月の尖閣諸島での中国漁船の海上保安庁の巡視船への衝突事件をきっかけに、全ての日本人が中国という国の露骨で自分勝手な強欲ぶりに気付いたのに似ている、と私は考える。

 1960年代、中国は尖閣諸島近辺の海底資源が存在すると判明した時期から、領有権を主張し始めていた。

 この海底には1000億バレル、イラク級の巨大な原油があると推定されている。現在バーレル90ドル、1ドル80円としても720兆円の富がある。

 現在日本が輸入している原油は天然ガスと合わせてGDPの2%強ある。これが海底油田開発でまず支払わずにすむし、輸出に回して外貨を稼ぐことも出来る。

 これをやったのが英国。1975年から商業生産を開始した北海原油は81年末には推定埋蔵量148億バレルの中型油田だったが、輸出の2割、財政の10数%の収入をもたらした。

 最近は生産は減少中で魔術の効き目は弱っているが、それでも30年間、英国は巨大な政府債務の重荷から解放された。

 日本も同じかそれ以上の復活を遂げる可能性がある。

 尖閣は中国と共同開発の約束が出来れば、いいのだが、あの中国の外交姿勢では、交渉のテーブルに着くか、どうか。

 それと平行して日本はメタンハイドレートと海底熱水鉱床の開発がある。この二つがどんなものかは、私の毎日新聞「エコノミスト」1月25日号に書いた論文をこのブログでご覧頂きたい。

 メタンハイドレートは2013年1~3月ごろには世界初のテスト採掘が始まる。日本の天然ガス使用量を見ると、百年分に近い埋蔵量がある。この開発で日本は世界に先行している。まだずい分気が早いと思うので私は推奨しないが、関連銘柄の日本海洋掘削の株価が動き始めた。

 2018年度には海底熱水鉱床の商業システムの段階に入る。

 私は2020年度近辺から、「経済大国」から「技術大国」「資源大国」としての日本に変わると思う。私は日本の将来を信じる。

 映画のセリフから。フランクとサラの会話。「本当は、人間ってやさしいものなのよ。」「オレの経験では、ちがうね。」中国が強欲ぶりを捨てるか、それとも日本は米国を味方にして開発するか。国の将来を、どうするかの時期に入った。

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