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2011年1月25日 (火)

映画「黄金の7人」とオンス6300ドル(?)説〈第532回)

 1965年作の「黄金の7人」はイタリア映画空前の大ヒットで、シリーズ5作までつくられた。アニメ「ルパン三世」のモデル作だ。

 ジュネーブの大手銀行の厳重な大金庫を「教授」と呼ばれる首領と6人の手下が奇想天外な方法で破る。これが「黄金の7人」だ。

 7トンもの金塊を盗み出す鮮やかな手口と、セクシーこの上ないロッサナ・ポデスタ演じるナゾの美女が展開する金塊争奪戦が見もの。

 えっ、といいたくなるようなニュースがあった。米FOXテレビのインタビューで、アラン・グリーンスパンFRB前議長が述べた発言だ。

 ドルの過剰発行についての意見を求められた同氏は「(ドルの過剰発行を防ぐため)金本位制と、金と連動した固定相場制が必要だ。そうしないと過去のから判断してインフレが起こり経済に大打撃を与えてしまう。」と。

 いま米国が保有している金は8134トン(2億6300万オンス)。通貨量は1兆7000万ドルだから、金本位制に戻すとオンス1340ドルだ。まあ今後の増発があっても、オンス4000ドルにはなる計算だ。

 まさか、と見る向きが圧倒的だろう。しかし、金を再認識すべし、との論議そのものは、比較的早くから行われている。

 昨年11月7日、ロバート・ゼーリック世界銀行総裁は英フィナンシャル・タイムズ紙に寄稿した。

 同総裁は「金を通貨価値に対する市場の期待を見る参考指標として重視されていい。経済学の教科書は金を過去の通貨と言っているが、現在の市場は金を一つのマネタリー・アセットとして扱っている」と述べた。大事なのは米国の金融界のリーダーたちの発言であることだ。

 金が通貨の裏づけとして再認識され始めたのは、中国の大量買いの期待。

 ある高官は「今後10年のうちに中国は1万トンを保有する」と目標を述べた。中国がドルに代わって人民元を基軸通貨にさせることを重視しているのは周知の事実だ。

 中国は世界最大の産金国で年320トン生産しているが、市場の最大の買い手でもある。2008年12月末の金保有600トンが、昨年末に1054トンに達していた。今後10年で3000トン生産しても、市場から5千トンは購入しなければならない。

 -だから金はモロ買い、とチョウチンをつけるつもりは毛頭ない。むしろ逆で、1400ドル台はもっともっと時間をかけて次の目標に移るべき、と考えている。

 金の価格は1980年1月21日にオンス875・00ドルをつけた後長期で下げて1999年7月21日に253・20ドルまで下げた。

 その後上昇に転じて1400ドル突破に至ったのだが、前に付いたことのない高値は一つのメドがある。「倍返し」というもので、下げた621・80ドルを高値にたしたところが目標値になる。経験則だが良く当たる。これだと1496・80ドル。もみ合いは長いほうが、抜いた後のはずみがつく。

 結論。現物を長期で持つご投資家には、いまの1300ドル台はおすすめ。しかし短気な方はご辛抱が肝心、と申し上げておこう。もうひとつ、日本は660トンぐらいしかもっていないのだが、海底資源の開発でプラス4000トンは固い、とされている。期待は高まる。

 映画のセリフから。教授がいう。「この通り金塊は完全にうまく手に入った。あとの心配は不測の事態、悪魔のいたずらだ」まあ金の現物買いは利息はつかないものの、財産のひとつとして持っておくべき投資だろう。買う材料は山ほどあるのだから。

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コメント

今井先生のコラム読ませてもらっています 先生 これからは 水関連や農業関連も投資の対象として有望だとおもうのですが

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