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2011年3月13日 (日)

映画「ジョーズ」とヘッジファンドの円高仕掛け〈第544回)

 スティーブン・スピルバーグがわずか27歳で監督し、あの「激突!」に続いて一挙に名匠の名をほしいままにした傑作中の傑作だ。これがアカデミー賞の作曲、音楽、編集しか取れなったのは不思議というほかない。

 海水浴場のアミティ島で若い女性の遺骸が発見される。警察署長のブロディはサメの被害者と考えビーチの閉鎖を主張する。

 しかし観光客による町の収入を重視する市長は取り合わず、そのうちにビーチで少年が第二の犠牲者になる。

 ブロディは経験ある漁師と海洋学者と三人で小さな船に乗って、途方もない巨大な人食いザメに立ち向かう。ジョン・ウイリアムスのあの恐ろしい音楽!

 観測史上最大の地震、津波、そして原発のメルトダウン危機。週明け以降の株と為替が不安視されている。

 私は、恐らく円高と株安のセットになるーと考える。不安である。

 そんなバカな。円安のはずだ、といわれるかも知れない。

 しかし、為替市場の動向を握っているヘッジファンドの現在取っている作戦は、原油市場の先物買いとドル売り(円買い)である。

 なぜか。

 ご存知の通りリビア情勢が緊迫化した2月下旬から、NY市場の原油先物買いが、大量に積み上がった。この先物買いと同額が、ドル売り・円買いだ。

 最近のヘッジファンド中心の外国人投資家の国債投資は、短期国債を中心に国内金融機関の投資を上回っている。

 日本国内では財務省の財政破綻懸念キャンペーンを中心に不安感が言われている。しかしヘッジファンドはまるっきり信じていない。

 日本の銀行は預金をそのまま国債の購入に当てている。また世界最大の債権国であるし、貿易収支の黒字も巨額だ。

 だから円も国債も急落する心配はほとんどゼロだ。原油市場の動きを見てから、日本国債を売買できるのだから、石原都知事と同じ。後出しジャンケンだ。

 具合の悪いことに、日銀の政策も、円高にかける外国勢に有利に働いている。

 民間の金融機関の日銀当座預金のうち必要準備額を上回る分に0・1%の金利が付く。これは2008年11月に導入され、本来は2009年3月で終了のはずだがまだ止めていない。

 外国銀行はドルを売って円の買いを、安全で保証され金利が付く日銀にあづける。円高が進行するのも当然である。

 本来なら、今回の大震災は円安材料のはずだが、私は日銀がもう少しヘッジファンドの動きを研究して対策を講じない限り、円高はまだ続くと見るほかない。残念だが。

 恐らく95年のときとおんなじストーリーが言われるのだろう。つまり日本の投資家があわてて外貨建て資産を売却して円に換え、本国送金した、というものだ。ウソツケ。

 映画のセリフから。巨大サメは何と体長8メートル、3トンはあろうという怪物だった。この姿をはじめて見たブロディが言う。「もっと大きな船が要るゾ。」もう1兆9200億ドルに近いヘッジファンドを軽く見ないことだ。

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コメント

震災を投資家達によって仕掛けられてるのは納得いきませんが、日本の暴落を食い止めるべく、株価が震災前に戻ると信じて下がったら買って行くようにします。
これからも今井先生のコラムを参考にさせて頂きます。

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