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2011年7月19日 (火)

「なでしこジャパン」と金価格新高値(第569回)

7月18日のあの決勝戦は前の晩からずっとTV。序盤の米国の猛攻、ゴールポストにずい分助けられたと思うが、失点しても諦めず食らいつく。

 延長戦後半の沢選手の土壇場の右足アウトサイドのゴール。PK戦のゴールキーパー海堀選手の足でとめたファインセーブ。あのドイツ戦の丸山の延長戦での奇跡的シュート。後世まで語り継がれるプレーだろう。

 私も、日本で応援していた人みんなも、何べん「もうダメかあ」と思ったか。何せいっぺんも勝ったことのないアメリカチームだから。体格も違うし、技術も高かった。2回もリードされたし。

 びっくりしたのは、米NBCTVによる報道。この女子ワールドカップの決勝戦の時間、1秒当たり7196件のツイッターがあり、これは新記録とのこと。先ごろのスーパーボウルの4064件を大きく上回った。

 なでしこチームの頑張りに感動した人が、それだけ米国を含め世界中に多かったということだろう。

 痛快至極な大ニュース。変にがんばってほしくない菅首相を除いて、日本人全部が「私も」と希望を持って欲しい。

 同じ7月18日、ニューヨーク商品取引所の金先物取引はオンス1602ドル。東京でもグラム4308円。ともに新高値をつけた。

 きっかけはイタリア、スペインの国債価格急落(利回りは上昇)、米国で財政赤字の上限引き上げ問題が難航していること。

 1500ドルの大台近辺で7週間ほど止まっていたが、タイミングよく上放たれた。これで次の関門1800ドルに向かってスタートしたことになる。

 金買いの背景はいくつもあるが、次の通り。

     ドル、ユーロ、円それぞれ不安を抱えており普遍的な価値を持つ金が、いわば無国籍通貨として買われている。

     とくに欧州のソブリンリスク。何しろ国が発行する債券への不安というのは大きい。

     新興国の民需買い。とくにインド、中国はたとえば2010年の供給量2600トンの60%を購入した。

     新興国の中央銀行買い。先日ヘッジファンドの親玉ジョージ・ソロス氏が14トン売却したが、メキシコ中央銀行が94トンも購入、市場には全く影響なかった。

 新興国の中では中国の動向が目立つ。昨年末で1000トン少し上、年間自国の金鉱から360トン産出しているので今後10年で4500トンから5000トンに到達しそうだ。

 ところがある中国高官は昨年「あと数年で1万トン保有」を明言。「となると5000トンは市場から購入」との思惑が広まった。

 1万トンという金保有は米国の8500トンを上回る。中国人民元が基軸通貨になるためには金の裏づけが十分になければならない。

同時に人民元の妥換性。つまり資本取引での自由化が推進される必要性もある。この二つは車の両輪だ。

 3月18日、中国人民銀行(中央銀行)の高官は「向こう5年間」という目標を述べた。前述の高官と違う。しかし時限が決まったことは大きい。これも金価格新値の背景だろう。

 あのPKの最後、4番目に蹴って試合を決めた熊谷選手の順番、中村監督によると「背番号4だから」。へえ、そんなものかとも思うが、変な緊張感でガチガチにならなかった理由もわかった。投資も同じ。気楽にやらなきゃ。

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