今井澂プロフィール

講演・出演など

お問合せ


« 映画「未来を生きる君たちへ」と米国債格下げ(第573回) | トップページ | 映画「ジャアンツ」と米国のシェールガス革命(第575回) »

2011年8月20日 (土)

映画「この愛のために撃て」と私の金価格目標値、時期(第574回)

 デビュー作「すべて彼女のために」でヒットを飛ばしたフランスのF・ヴァイエ監督のサスペンス・アクションの快作。おすすめしたい。

 看護助手のサミュエルは出産間近の妻を何者かに誘惑され、勤務している産院で監視下にあるある男を連れ出すよう要求される。その男とはある重要事件の容疑者だった。

 何がなんだか訳が分からないまま犯人の要求にしたがっているサミュエルは、警察からもまた犯罪組織からも追われる。必死に逃げ回るうちに、容疑者と次第に信頼感が生まれる。そしてフランス映画に珍しくハッピーエンド。

 金が連日歴史的高値をつけ、私には「どうしたらいいですか」とのお問合せが多い。

 映画のサミュエルと同じように、必死で市場の前途をヨンで、清水の舞台から三度ぐらい飛び降りる気持ちで、結論を申し上げる。

 実はオンス1800ドル大台の上の方、というのは私の金価格の目標値だった。

 2001年9月11日の同時多発テロの事件から金価格がはっきりと上げに転じた。

 テロというのは「終わりのない、途方もなくカネのかかる戦争」である。ドル安の始まり。

 また「金価格はアメリカにとっての“不快指数”」と考えると「金は買い」。

 当時私はまだ日本ではしられていなかったジム・ロジャーズ氏の意見を2000年に聞いて「21世紀の初めの10年間は実物資産」と、金、資源、食料の買い方針に賛成していた。

 当時まだオンス300ドルにも行っていない時代だし、目標値はオンス1000ドルというには勇気が要った。

 その後、1000ドルに達成後「第2目標1300ドル、第3目標1800~1900ドル」とした。

 今回達成したが、外的環境が変わってしまった。

 世界的なバランスシート調整不況とソブリン危機で、安全な投資先を世界の投資家が求めはじめた。

 安全な投資先と考えられているものは四つしかない。

 通貨では①円②スイスフラン③金、それに④米国国債。本当は米国債は格下げなので売られて(債券利回りは上昇)当然だが、実はそうでない。

 三大格付け会社のうちS&Pだけが格下げしただけでムーディーズとフィッチはトリプルAそのまま。それなら別に機関投資家は慌てて売却する必要はない。ユーロの先行きが心配だから資産をドルに転換する投資家は米国債を買う。

 本当は「格下げショック」で米国債が暴落するはずだが、債券は上がり株式が世界的に下がってしまった。

 さて、金の目標値はオンス2300~2500ドル。その理由は、シロウトが買うから。

 クロウトは値ごろ感から、つい売る。87,8年の日本株がそうだったが、個人買いで天井をつけた。

 いまはインドと中国の個人投資家が買っている。かつての日本の主婦の投資家が買ったのに似ている。買うから上がる。「バブル」は短期間に倍の価格になる。これだと2500ドルが目標。

天井の時期は、上昇が始まって11年間、2012年、恐らく後半。1970年代のときも11年間上昇だった。その他の材料を考えてー。

 まあ、こんなところが私の独断と偏見による金価格の見通し。お断りしておくが、完全に自信を持っているわけではない。それでも勇気を持ってー。

 映画のセリフから。巨悪の秘密が警察にあると知ってサミュエルが犯人の恰好をし、容疑者が警官にバケて大胆にも潜入しようとする。サミュエルは「オレが警官になりたい」「ダメだ。おまえは善人ヅラしているからな。」外見は金価格はバブルといわれているが、本当のバブルはこれからだ。

« 映画「未来を生きる君たちへ」と米国債格下げ(第573回) | トップページ | 映画「ジャアンツ」と米国のシェールガス革命(第575回) »