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2011年10月23日 (日)

[チキンレース」と世界一斉株暴落②(第589回)

 本当は「チキンゲーム」というそうだが、別々の車に乗った二人のプレーヤーが互いの車に向かって一直線に走る。激突を避けて先にハンドルを切ったプレーヤーが、チキンつまり臆病者扱いされ侮辱される。

 24歳で死んだ青春スター、ジェームス・ディーンの主演映画「理由なき反抗」のチキンレースでは、二人のプレーヤーは、崖に向かって別々の車で走り、先に運転席から飛び出した者が負け。

 スティーブン・スピルバーグの出世作「激突!」でも最後はチキンレースだった。また経済学では「ゲーム理論」では重要な研究対象だ。

 でも、今年8月から展開されている米国ワシントンのチキンレースは、世界中に迷惑を与えている。いいかげんにしてほしい。

 オバマ政権と共和党が、片や社会福祉、片や増税反対で互いに譲らない。去る8月には文字通り米国国債の利子が払えないデフォルトギリギリで一応最悪の事態は免れた。

 しかし、両者のチキンレースがあの8月の世界的株価一斉急落を呼んだ。これだけ両者とも市場の警告を無視しているのだし、どうも米国景気の浮揚に、もう打つ手もなさそうだ。

 FRBの量的金融緩和QEⅢに期待はかかるが、QEⅡのときに「デフレ対策」を錦の御旗としてしまった。現在の物価上昇率3・8%では、とてもとても。

 いまの資源価格の下落から推定すると、最も早くて来年1月に2%台央、2月に1%台とみる。1か月だけではデフレというには早すぎるから、まあQEⅢは早くて4月。

 その間にオバマ大統領の人気は低下。最大の政治的成果の健康保険制度でも、強制的に加入させられるのは違憲と最高裁に26の州から要請が出ている。

 また太陽エネルギーのリソンドラ社が最近倒産したが、同社はオバマ大統領の選挙資金を提供、政権として4億5000万ドルの国家資金を投入したが回収はダメ。このほか新エネルギーのための400億ドルの政府援助のほとんどは効果がなかった。

 これだけのチャンスがありながら、共和党の大統領候補はドングリの背比べで迫力を欠く。

 だからこそチキンレースになってしまうのだろう。

 実は11月18日に前回の8月2日と同じ状況になるが、今回も無理な我慢比べと意地の張り合いになりそう。

 私が以前から懇意にしているプラザ投資顧問室の代表伊東秀広さんがわざわざ電話してくれて「暴落が近いというチャートが出ています」。

 伊東さんは2008年のリーマン・ショックの時にもピタリと当てた。この人は下げ相場を当てるのが特にうまい。私のレギュラーで出ていたTV番組で紹介し評判が良かった。

 「米国はNYダウもナスダックも上昇は完了、ダウは10404ドルを大きく下抜く足」。

 「日経平均は8243を割ると7021までは7521~7630の週足のマド埋め以外に止まり場はない。」

 「日経平均の8911近辺では“五茫星”、欧米ではデビルスターと呼ばれる急落接近を示唆する日足が出た。」

 チャート・リーディングのプロが言うことだし、私は信用する。

 八月の時には一週間で世界の株式市場の時価総額は一五%、630億ドルの損失を出した。今回はどうだろうか。

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