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2011年11月10日 (木)

映画「ヒミズ」と株安と金価格高(第593回)

 ヒミズは「日見ず」でモグラの一種。若い主人公の暗い人生のことだろう。古谷実の原作を園子温監督が映画化し、先日のヴェニス映画祭に出品、主演二人は最優秀新人俳優賞をダブル受賞し、作品も絶賛された。日本では明年1月公開。

  住田祐一の願いは普通の大人になることだが、あまりにも環境は厳しい。父は借金をしながら蒸発、母は中年男と駆け落ち。15歳で天涯孤独。貸しボート屋で生計を立て、震災で家をなくした人たちと平凡な毎日。

 その住田に恋している茶沢景子はアタックをかけている。

 そこに父がひょっこり帰宅し、金の無心しながら住田を殴る。ボート屋に来た借金取り立て屋たちにも激しく殴られる。ひどい毎日。

 再び金をせびりに来た父が息子に言う。「しぶといなあ。俺、お前のこと本当にいらないんだよ」。

 このセリフにキレた住田は父を殺す。普通の人生を全うすることをあきらめた住田は父の遺体を埋め、その日から「オマケ人生」。「悪い人間を見つけて殺そう」と決意する。

 園作品としては前作「冷たい熱帯魚」の方が出来が良かったと思うが、大迫力の青春映画で私は感動した。

 次から次へと住田祐一がいじめられたように、株式市場へは悪材料が続出している。

 まず前回も取り上げたTPP。野田総理は明確な参加意志を、予定されていた11月10日に表明できなかった。これで既得権益を手放さない守旧派の国、ということになってしまったかも。

 次はタイの大洪水。工場、設備などの損失があるので、2012年3月期決算は期待されていた二ケタ増益どころか場合によっては大減益。株価は今や割高だ。

 オリンパス問題もあるし、関与したとウワサされる野村証券も売られている。地合いは悪い。

 円高はまだ世界の情勢を考えれば、当分続くと見たほうがよさそうだ。私は円安へのリバウンドを期待するが、まあ来年だろう。

 日経平均は先日為替介入に絡んでフシ目の9150円を付けた後、欧米株安に引っ張られてジリ安。これで上昇は終わり、明年2,3月頃への下値模索とみられる。

 大事なフシ目は10月5日に付けた8343円だろう。これを下に切ると、少なくとも7500円近辺まで止まり場はない。

 弱気じゃないか。その通りだ。いま株を買う環境にない。

 一方、金価格は9月6日のオンス1921ドルで終わったとみる向きが多かったが、私は「まだ終わらない」と主張してきた。

 買い意欲がまだ強い、と見ているし、金価格は「ペーパーマネーに対する不信指数」、「アメリカに対する不快指数」だからだ。

 11月に入り再上昇。チャート上のフシだった1770ドル台を軽く突破した。これで遠くない将来2000ドル大台達成の公算が大きくなった。作戦としては押し目買い。

 映画の終わりに住田祐一は自身の再出発を願って警察へ自首を決意。走り出した住田に周囲の人たちは「スミダ、がんばれ」を何回も何回も走りながら連呼する。

 ヴエニスの映画祭会場でも、感動した観衆は8分間もスタンディングオベージョンでスミダ、ガンバレを叫んだとか。日本株も頑張ってもらいたいのだがー。

 

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