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2012年1月16日 (月)

映画「シェーン」と米国大統領選とNY株(第605回)

映画「シェーン」と米国大統領選とNY株(第605回)

 1953年の西部劇の名作中の名作で、大ヒットした。アラン・ラッドはこれ1作で名を遺したが、ラストシーンの子役の「シェーン・カムバック!」の声や、ビクター・ヤングの美しい音楽も記憶に残る。名匠ジョージ・スティーブンス監督。

 ロッキー山脈の近くのワイオミングの農民スターレットに流れ者シェーンが世話になる。

まあ一宿一飯の恩義、と言っていい。

 南北戦争後、政府は開拓を進めるため、農民が5年間耕作すると、成人一人につき160エーカー(20万坪)の土地を無償で与える、と法律で決めた。ところが農民が入植する前は牧場主が牛を放牧しており、広大な土地と水が必要で、柵で土地を囲む農民は邪魔。そこで起きる対立が映画のテーマだ。

 二つの勢力は戦いに発展、牧場主ライカーは殺し屋を雇い、脅しと暴力で農民を追い払おうとする。シェーンはスターレットの身代わりで殺し屋と戦う。

 殺し屋役のジャック・パランスの黒い手袋、酒は飲まずコーヒーをすする。空軍時代の事故で顔をプラスチックで成形して、ふてぶてしい悪役ぶりが印象に残る。

 西部劇は対立のドラマだが、4年に一度の対立が始まった。

 11月の米国大統領選に向け共和党候補者指名争いが始まった。13日のアイオワ州の党員集会と10日のニューハンプシャー州予備選挙で前マサチューセッツ州知事ミット・ロムニー氏が勝利した。

 二つの選挙以前は対抗馬が有利と米マスコミは囃し立てていたが、候補者を馬に見立てて投票するイントレードでは、他候補が10%以下の掛け率に対しロムニー氏だけが75%。

 やはりロムニー氏は経営コンサルタント業で大成功し、2002年のソルトレークシティ五輪の実行委員長としてこれまた成功。少数派のモルモン教徒というハンデがあるけれども、

経済感覚がある。

21日のサウスカロライナ州予備選挙で勝つと思うし、そうなれば共和党代表として11月の大統領選にオバマ大統領と戦うことになるだろう。

 ただ選挙資金では大差がある。昨年79月の獲得資金はオバマ大統領7000万ドルに対しロムニー氏1400万ドル。10~12月では4200万ドル対2400万ドル。3倍の差だ。たった一人で3人と戦ったシェーンとおんなじ。

 しかし、オバマ大統領にも、現職大統領でありながら敗れた過去の例を分析すると共通点が多い。

 低い成長率②5%を上回る高い失業率③直近の支持率の低下の3点。とくに同じ民主4党で再選を果たせなかったジミー・カーター氏とは共通点がある。①キャピトル・ヒル(米政界)の十分な経験のないまま大統領に就任②議会工作の稚拙なこと③国民への直接呼びかけ志向、以上である。当選当時の幻想がどこかへ飛んでしまった、ともいえるだろう。

NY株はこのところ順調に見えるが、実はダウ30種に影響がある大手銀行株に、アルユアなど素材株が13%も上げているため。実は昨年40%も下落していたが、その買戻しだろう。ヘッジファンドはこれらをもっと買い意向は、恐らく、ない。

 失業率の低下も、季節的な一時的雇用が中心で、まだまだ住宅不況が足を引っ張っている。そこそこ戻るだろうが、年間を通じてみると上げ幅は知れている。

 映画のセリフから。酒場で牧場主ライカー一味と殺し屋とシェーンは対決する。シェーンはライカーに言う「オマエの時代は終わってしまったんだぞ。」「お前はどうなんだ?」「オレは(自分の時代も終わったと)よく分かっているんだ。」私にはオバマ時代が終わりかけているように思えるのだが。

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