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2013年7月22日 (月)

映画「ワーロック」と自民党の大勝ち

映画「ワーロック」と自民党の大勝(第685回)

 社会は監督エドワード・ドミトリークの1959年の西部劇。玄人好みの異色作でしかも傑作。

 悪がはびこる街ワーロックの町の人々は協議して、悪名高いガンマン(ヘンリー・フォンダ)を保安官として雇う。相棒のアンソニー・クインと一緒に、悪漢たちをアッという間に片づけてしまう。

 普通の西部劇ならここで終わりだが、この映画では権力を握ったとたんに仲間割れを起こして、悪徳保安官がパートナーを殺し街のガンになってゆく。要するにワイヤット・アープがドク・ホリディと決闘するようなものだ。

 

 参院選が終わり、自民党は前評判通り圧勝。過去の自民党は大勝するとかならず仲間割れを起こして、映画ワーロックみたいなことになっていた。

 安倍内閣はそこいらの苦い経験から巧く人事配置しているので、まあそんなバカなことになるまい。

 しかし、8月以降の日程を見ると、株式市場に外人特にヘッジファンドが、5月23日のような売り仕掛けをしかねない事項がある。

 第一は8月12日の4~6月GDP発表。消費税の判断材料となるが、要人が延期とか増税幅の削減を言い出せば、成長と財政再建の両方狙いが壊れてしまう、と売り仕掛けが来るかもしれない。

 したがって8月上旬の中期財政計画の発表がどう外国人にとらえられるか。

 10月の消費税率引き上げの最終判断の前に、9月7日にオリンピック2020の開催地が決まる。

 英国でのバクチの掛け率を見るとバルセロナが6倍台、イスタンブールが3倍台に対し東京は1・6倍と実は最有力候補。財政再建計画をかく乱する要因だ。

 第二に10月上旬に召集される臨時国会。「成長戦略実行国会」と銘打たれているが、実はこれまでに発表された成長戦略は「内容が何もない」として外国人投資家には評判が悪い。詳しくは省くが、特に「国家戦略特区」が「意味が分からない」とまで言われている。心配だ。

 

 「三本の矢」戦略のキモは、まず金融政策で時代の転換を印象付け、円安と株高に成功。第二の矢の財投は財政規律への課題を印象付けた。そこで成長戦略に注目が集まっているわけである。

 この「三本の矢」戦略は全体としては、きわめてリーズナブルな戦略と評価されている。

 だからこそ、成長戦略が外国人にも評価されなければならないのだがー。

 

 安倍首相への投資家の信頼感は世界の中でダントツである。

 5月のブルンバーグによる投資家、アナリスト、トレーダーへのアンケート調査である。投資環境にその国のリーダーが与える影響を〈楽観的〉か〈悲観的〉か、あるいは〈わからない〉かに分けている。(各1%)

 安倍首相   66,24,10

 習国家主席  47,27,25

 メルケル首相  55,38,7

 オバマ大統領  52,42,6

 キャメロン首相  40,41,19

 オランド大統領  8,79,13

ここで「楽観的」から〈悲観的〉を引いた信頼感指数をみると、日本プラス42、中国プラス21、独プラス17、米プラス10、英マイナス1、フランスマイナス71。この信頼感を今後とも維持してほしい。心からそう思う。

 

 映画の中では「保安官は月給 100ドル、助手40ドル」という会話が出てくる。当時の物価を見ると馬1頭30ドル、拳銃15ドル、幌馬車1台30ドル。

 面白いのは保安官の月給で、その町で平和が続いて1回も犯罪がなくなると100ドルから75ドルに減給。逆に犯罪がおき犯人を捕まえると、2ドル50セントの特別手当が出るのが慣習だったとか。やはり有事の時の方が評価が高まるらしい。

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