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2013年8月18日 (日)

映画「そして父になる」と中国、尖閣(第689回)

映画「そして父になる」と中国、尖閣(第689回)

 9月公開だが試写会で観て感動したので。先日のカンヌ国際映画祭で銅メダルにあたる審査員賞を獲得した。恐らく今年のベスト10上位に入るだろう秀作だ。是枝裕和監督。主演福山雅治。公開されたらまた観たい。隣席の女性二人は後半ワンワン泣いていた。

 

 主人公は大手建設会社に勤めるエリートだがある日、産院からの電話で、6歳になる息子が取り違えられた他人の子だと判明する。相手は群馬の小さな電器店で、都心の超高級マンションに住む主人公と全く違う環境。

 過去の取り違え事件では100%血のつながりを取るといわれて、ついに“交換“が決まる。そこから主人公の本当の父親としての葛藤が始まる。

 映画では主人公が「あまりにエリートなので」嫉妬した看護師がわざと赤ちゃんを取り違えたのが原因になる。告白したのが6年後なので時効。無罪になる。

8月16日人民日報はほぼ一面を使って「尖閣諸島だけでなく沖縄も日本の領土ではない」と主張。「ウソでも1000回言えば本当になる」という言葉が中国にはあるそうで、臆面もなく虚偽の主張をしている。映画の看護師のようだ。

 思い出すのは8月13日付ウオールストリートジャーナルの記事だ。

 次期駐日大使に内定しているキャロライン・ケネディ氏への助言である。今後数年は日本が転換期で安倍政権による改革とデフレからの脱出などを十分理解しなければならない。

 とくに「ケネディ氏の任期中に日中間で何らかの軍事的衝突がみられる可能性が危険なほど高い」。中国側の脅し戦術はエスカレートしており、米国の軍事予算が減少し続ける中で中国は日米関係に探りを入れている。この「任期中」と見ているところが、いかにもコワい。

 その意味では7月末に米国上院が尖閣問題について「日本の施政権が及んでいる地域に中国が脅威を与えることに反対」の決議をしてくれた。日本外交の大成功だろうが、なぜかあまりマスコミは注目していない。

 それでも私が心配しているのは、習金平が軍を抑えきれていないことだ。

 私が中国情報で別格の信用をおく宮崎正弘さんがメルマガで最近次のように述べている。

 中国経済は多分現実には成長率は3%を切っている。

 中国のバブル崩壊はすでに始まっている。潰れかけのデベロッパーから大企業では、今までは高利回りの「理財商品」でカネを集めて不動産投資をやっていたのが破たんした。

 習近平は軍を抑えきれずにいる。

「中国はエジプトやパキスタンのような、軍の同意なしではどうにもならない国になりつつある。」

 「たとえば民主化を要求する政略に騒ぎを起こす。押さえ込むための軍隊がそのまま権力を握る。その可能性が一番高いのでは。」

 

 私はこう思う。独裁権を持つ政党が国難に直面したら、外国に敵をつくって何とか国をまとめようとする。歴史上いくらでも例がある。中国が敵を求めるなら、それは日本だ。うっかり安倍さんは首脳会談を求めない方がいい。中国の政治の中身が変わりつつあることに、もっともっと注意すべきだ。

 イマイ先生、一体いつものマーケット論、経済論はどこへ行ったの?と聞かれそうだ。私はこの8,9月はNYも日本も株はダメと思っているので、普通は夏休みをいただくのだが、まあ、暑さボケとお考えいただいて―。

 

 映画のセリフから。主人公の父が言う。「いいか。血だ。これからどんどんその子はお前に似て来るぞ。慶多は逆にどんどん相手の親に似て来るんだ。」逆に義母は言う。「血なんてつながっていなくたって、一緒に暮していれば情はわくし似て来るし、夫婦ってそういうことがあるじゃない。親子もそうじゃないかしらね?」

 血か、一緒にいる時間か。映画は「実は子供が父をつくる。つまり“父になる”という結論になる。

 

 面倒な隣国の中国も韓国も、円安で自国の経済がやられているから反日。根は単純。

 

 要するにデフレと円高で日本の存在感が薄れたすきに技術を盗み、自国の為替安でもうけてきた。その商法が壁に突き当たっているだけ。私はざまあみろと思うが、一昔前は日本の先進性をまねした時代にまた帰るに違いない。だって自分の技術なんて何もないんだから。

 マラソンで追いつきそうになったと思っていたランナーが、絶対に追いつけないといずれ自覚するだけの話だ。

 再びいう。ザマアミロ。

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