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2013年10月27日 (日)

映画「鑑定士と顔のない依頼人」と1万5000円のカベ(699回)

映画「鑑定士と顔のない依頼人」と1万5000円のカベ(第699回)

イタリアの監督トルナトーレの最新作。欧州で大ヒット中とか。

主人公のヴァージルは美術品の真贋を見分けるプロ。オークションの司会進行役の第一人者で美術界のカリスマだ。

 

死んだ両親の遺産の美術品の鑑定をしてほしいーと依頼され、主人公は大豪邸に行くが、依頼人携帯電話と、次第に二人の関係は進展してゆく。そこから意外や意外のミステリーが始まってゆく。

 

 謎の女性クレアは屋敷から一歩も出られない奇妙な病人。パソコンで小説を書いているという。

 

 閉じ込められたクレアのような状況にいるのが日本の株式市場。5月23日の1万5942円からドカンと下がって6月13日の1万2415円。

 

 そこから第一波の上昇で7月19日に1万4953円があって8月28日の1万3188円まで下落。

 ついで9月27日に1万4817円に上昇し10月8日の1万3748円まで下降。そこから10月23日の1万4799円まで上昇したあと10月25日の1万4088円に。

 

 3回も1万5000円に挑戦して跳ね返されたが、それぞれの安値は右肩上がり。チャートでみると三角持合い。私の経験ではスーッとカベを抜いて上ッ放れることもあるが、一遍ドカンと下に行ってから次の相場に移行する方が普通だ。

 

 実は上っ放れるか下へドカンかでチャートの専門家の何人もうかがってみたが、やはり「いつになるかは読めないが下に行く方だろう」という結論。

 

 では、その株安のきっかけは何か。私は①目先の円高②中国のなんらかの変動の二つと見る。

 

 まず為替レート。米国側にドル高の要因は目先は乏しい。オバマ政権と米共和党との不毛の政争で起きたデフォルト危機は一応回避されたが、問題は未解決のままで、病気に例えれば慢性化した。FRBは当分ティパリング(債券購入額削減)はしない。95円で止ればいいが。

 

 

 GDP7%成長は完全なインチキ。電力消費などから推せば3%切っている。農地をなくした農民が5000万人、大学卒700万人のうち450万人は職についていない。

 習近平はお坊ちゃんで軍を抑えきっていないでご機嫌取りに及々としている。中国はエジプトやパキスタンのような軍の同意なしではどうにもならない国になるのではないか。

 民主化を求める勢力が騒ぎを起こし、抑圧するため動員された軍がそのまま権力を握る。その可能性大。

同氏は「最近東南アジアを回っているが、華僑が朝から列をつくって金を買っているのに驚いた。分厚い札束を持って。」何かが起きてもおかしくない、と。

 また氏はゴールドマン・サックスに次いでバンカメも中国の株式を全株売却して撤退したことを重視している。

 

 要するに米、中ともに問題含みということ。目先どうしても私は暴落や急落ではないが下げが不可避と考えている。

 

 映画のセリフから。主人公ヴァージルが贋作を見分ける方法を言う。「贋作者は必ず自分だけの“印”を残すんだ」。何か起きたらアト講釈はいくらでもつく。事前に予想するのは本当に難しい。しかし、よーく見ていると、何か、がある。

 

 

2013年10月19日 (土)

映画「おしん」と安倍政権のウーマノミクス関連銘柄(第698回)

映画「おしん」と安倍政権のウーマノミクス(698)

 ご存知NHK朝ドラドラで平均視聴率526%で最高視聴率629%という歴史的大ヒット。その後世界69カ国で放映され大反響を得た。橋田寿賀子原作。今回は2回目の映画化でおしんの少女時代。明治40年の貧しかった日本が舞台。

 小作農家竹村家は人減らしのため7歳で娘のおしんを奉公に出す。ろくに食事も与えられず朝から晩まで激しくこき使われる。はては身に覚えのない盗みの疑いを掛けられて、雪の降る森に店を飛び出す。

 そこで脱走兵に命を助けられ、山中の炭焼き小屋で老人との三人暮らし。ここで文字の読み方を教わるー。まあ有名は物語だし、ご存じだろう。人の世はオニだらけだから、7歳のおしんは苦労ばかり。私は78歳だが何回も泣いた。子役の演技のうまいこと!

 

 私はかつて持っていた私のTV番組「今井澂の美女と野次ウマ」にゴールドマン・サックスのキャシー松井さんをゲストに呼び「ウーマノミクス」の主張を伺った。12年前のことだったと記憶する。

 

 人口が減ってゆく日本では、移民をしなければトシヨリが働くか、女性がより活用されるか、しかない。女性活用はGDPを15%も拡大する。だから、女性をもっともっと働きやすくするために政治も企業も、また夫たちも改革が必要だ。

 

 実は安倍政権がスタートするとき、私は自民党広報本部長小池百合子さんから、「総理は日本の成長のためにはウーマノミクスが至上命題と考えている」と伺った。

その通りだった。安倍総理は926日にウォールストリートジャーナル紙に寄稿し「その主張を展開した。同日の国連総会演説でも。

 

「一般的な考え方に反して、女性就業率の上昇は出生率を上昇させる」。そのために①保育や介護サービスの拡充②柔軟な労働形態の導入③より客観的な人事評価、報酬システムの確立、が必要になる。

 

安倍首相は「2020年までに女性の労働参加率を現在の68%から73%にする目標。これは2%の実質GDP成長率(実質、インフレを入れれば3%)の骨格をなす。

 日本女性の賃金は男性と比較して302%も低い。ちなみに米国は201%、フィリピンではわずか02%だ。この格差是正がすぐなされなければならない」。以上が安倍政権の政策目標だ。

 

小池百合子さんから招待状が来た。「女性が活きる成長戦略のヒントVOL・1」と銘打って「2030プロジェクト」という本の出版記念パーティのお誘いだ、1031日。

小池さんは編者で、本の表紙には「現在上場会社で1%しかない取締役の女性比率を2020年に30%にする」という意味の矢印が付いている。出席したらまたご報告したい。

そこで関連銘柄を。とりあえずアイデァだけをお話しします。3年間は持ちなさい。

 保育事業を国に代わって展開する①JPホールディングス(2749)。これはフィデリティ投信が最近、発行済み株式の5%を購入した。

②働くためにはお年寄りの面倒を見てくれる介護関連も。ツクイ(2398)。これもキャピタル・リサーチが5%。

③病院内の保育所受託のサクセスホールディングス(6065)。前期から配当を開始しており連続最高益。

あと女性の社会進出で清掃用具レンタル④ダスキン(4655)。食材の宅配で⑤ヤマトホースディングス(9064)もいいかも。

 

映画のセリフから。2度も出てくる名セリフ。「女ってものは自分のために働いているんじゃない。親や子供や亭主のために働いているんだ」。私も亡くなった母満里が馬車ウマのように働いていた姿を忘れない。

2013年10月13日 (日)

映画「謝罪の王様」と韓国の嫌がらせ作戦の自爆(第697回)

映画「謝罪の王様」と韓国のいやがらせ作戦の自爆(第697回)

 ただ今ヒット中のコメディ、あまちゃんブームをつくった宮藤官九郎が脚本、水田伸生監督、主演阿部サダヲの「舞妓HAAAAN!!!」ノメンバー。後半かなりダレるが私は何回も何回も哄笑した。楽しい映画なので一見をお勧めする。

 

 また先週末に韓国の大臣が国連で慰安婦問題を持ち出した。相変わらず韓国人女性を強制連行して性奴隷にした、と。謝罪要求だ。つれて慰安婦の碑・像を在米韓国人は全米の大都市に建てる、と8月に韓国紙に述べていた。

 

 ところが最近相次いで碑の建造が挫折し始めた(メルマガ・アメリカ通信107日号)

 たとえばカリフォルニア州グエナパーク(ロス近郊)、始め建設に好意的だった。しかし有力市議が「日本はアジア助成基金を通じて元慰安婦に補償をすでに行っており、また当時の村山首相もお詫びしている」と。またほかの州でも建造計画が3つ撤回されニューヨーク市でストリートに名をつける案も事実上とん挫している。カリフォルニア州グレンデールでは市長は「像設置は間違っていた」!

 

 同時に1944年(昭和19年)の米国の日本軍についての報告に「慰安婦は性的奴隷でなく売春婦だった」と記されていた、とも。敵軍のことだから悪く書くものだが。

 私はもともとこの問題は某日本の大新聞がねつ造したと考えているからザマミロだ。

 

 謝罪を要求している朴謹恵大統領だが、金大中大統領時代に韓国軍がベトナム戦争中に婦女暴行や住民虐殺に謝罪をしようとしたら猛反対した張本人だ。

 結局、韓国は正式にベトナムに謝罪していない。暴行で生まれた孤児は釜山日報は3万人もいると報じているし、数千人が虐殺されたとニューズウィークは書いた。ヒト様のことを言える義理か。

 

 あの李明博大統領の竹島訪問も自分たちの大企業(サムソンとか現代自動車など)が日本に追いついたと誤認したため。

 現実には人為的に操作されたウオン安のおかげで円高に苦しむ日本企業のシェアを奪っただけ。技術は日本から盗んだもの。要するにコバンザメ商法だ。

 

 これがアベノミクスによる円安とウオン高で輸出中心の成長に急ブレーキがかかった。これに最大の輸出先中国経済の変調が加わり、今年韓国の輸出の伸び率は2011年ごろの20%からゼロにい近くなっている。安いウオンの効き目がなくなったのだから、当たり前だ。ザマミロ。わたしはもうキムチも食べない。

 

 あと味の悪いブログなので、いい話も。私のヘッジファンドについての本の共著者大井幸子さんが、日本個人投資家協会の木村喜由さんを呼んだセミナーに、私をゲストとして呼んでくださった。

大井さんは資産の保全には分散投資が必要なことや全天候型のヘッジファンドの高い投資技術の理解が絶対に必要なことを力説された。美人はトクだなあ。聴衆は熱心にメモをとっている。

 次に木村さんはNISAが「仏造ってたましい入れず」だった、とのご意見。次にNY市議はサイクル(戦争前からの)からみて、ダウは新高値を更新しているが、逆に言うと下落に転じた場合、幅は大きくなることを力説された。

 

 これで終わりと思っていたら私にスピーチを振られたので、持論をお話しした。まず明治時代の海軍大国日本。戦後の経済大国、共に敗戦とバブル破裂で終わり。そこで日本人は誇りと目標を失ったのだが、海底熱水鉱床による金銀、非鉄金属、レアメタル、レアアース、それにメタンハイドレート。

 

 つまり資源の輸入国から、輸出する資源大国になる夢が出ているし、安倍内閣もその方針であることを申し上げた。

 

 まとめとして①世界の一流機関投資家がアベノミクスの長期成長戦略に乗る中小型株で発行済み株式数の5%以上を買った銘柄13②メタンハイドレートの関連銘柄3つをお話しした。①でも②でも3倍、5倍にここ数か月で上昇し、その後高値から3割ぐらい下落したので、私はチャンスと見てどうぞご注目を、と申し上げた。

 

 まあ米国の政治があの状況でまだどう解決するのか、尾を引くのか、わからないので今回は「筆間茶話」で、ゴメンナサイ。

 

 映画のセリフから。一流国際弁護士が言う。「海外では、とりあえず謝っとけ、みたいな考え方は命取りなんです」。やはり正々堂々と、これまでキチンとやっていることをもっともっとPRしなくっちゃ。

 中国の尖閣での国際世論へのPR戦でも同じこと。どんどんPRしなくっちゃ!!

 

 

2013年10月 6日 (日)

映画「ランナウェイ 逃亡者」と海底資源大国の夢(第696回)

映画「ランナウエイ/逃亡者」海底資源大国の夢と(第696回)

 2枚目で監督に転身して成功した人はごく少数だが、ロバート・レッドフォードは「普通の人」でオスカーを獲得している。久しぶりに監督、主演をした社会派サスペンス。少々中途でダレるが、まずまずの出来だ。

 1969年にベトナム戦争反対を訴えて連続爆発事件を起こした過激派は、その後30年以上も経歴を隠して逃亡生活を続けていた。その中の一人が警察に逮捕される。そこからグループの現在が割れる。温厚な人権派弁護士は、実は銀行襲撃で守衛を殺した容疑者だった。

 この人物が逃避行を続けながら、元恋人の過激派と接触しようとする。それを若い記者が追う。演じるのがレッドフォードとシャイア・ラブーフ。その元恋人は「ドクトル・ジバゴ」のジュリー・クリスティ。この人に私は魅了された。すごい。

 

 長い間潜んでいた元過激派幹部が急に表面に出てくる。私は日本の海底資源と同じで、永い間人の目に触れなかったが、ようやく世間様の話題の中心になってきた。

 

 去る4日、私は東京大学柏キャンパスでの「海底開発利用システム実現学寄付講座設立記念シンポジウム」に出席させていただいた。海洋開発に絡んでいる学者さんたちや関連官庁の担当官、それに口座のスポンサー企業の幹部がレクチャーした。

 質疑応答の時間がなかったのでくわしくは確認できなかったが、資料で随分と私には目新しいことが多かった。

 

 一番役立ったのは基調講演の内閣官房総合海洋政策本部事務局長の長田太さん。海洋開発ビジネスがいかに急拡大するか、をまず説明された。

 従来からある世界の造船業は2010年の売上高は8兆円だが、2020年には9兆円にとどまる。

 ところが海洋資源開発専用船は2010年の3兆8000億円が10兆8000億円に、また洋上風力発電設備は2010年の2000億円が2020年5兆7000億円、つまり海洋開発ビジjネスは現在の4兆円が16兆5000億円になる。()米国シンクタンク・クラークソン社)

 だからこの寄付講座で人材育成を図ろうとしている。

 

 ところが海洋でのプラントビジネスは、ひところ日本が独占していたが、1990年代に円高のため撤退、中国と韓国にシェアを奪われ、現在の日本のシェアはたった1%に過ぎない。ようやく三井海洋開発がFPSOという設備で成功したにとどまる。だから国策として育成する必要がある、と。頑張れ、日本。

 

 私が注目したのは「資源の輸入国から輸出大国へ」という長田氏の発言だった。

 例として海底熱水鉱床。調査船白嶺(しらみね)によって、従来休火山周辺のヤマの部分にのみ資源があると考えられていたが、実はその周辺の地価にもあることが判明。どうも存在する資源量はケタ違いに大きそう。夢は膨らむ。

 先日のNHKスペシャル「ジパングの海」は私が講演会で海底資源の夢を言い出して、5年目ようやくここまで来た。

 

 映画のセリフから。元過激派の現在教授が言う。「歴史は人間の情熱と行動が起こす変革で変わってきたんだ。」日本は海底資源開発で世界ダントツ。関係者の熱意が時代を変えようとしている。日本人全体がもっと注目しなくちゃ。

 

 当分、米国の政府閉鎖とドル安円高であまり株価にはいいところはない。しかし、海底開発関連株は、うまい具合に5月の高値から押してくれた。チャンス、と思う。

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