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2013年12月31日 (火)

安倍首相のミスで株価急落を呼ぶか(第707回)

年末、年始に考えること

―安倍首相のミスが株価急落を呼ぶかー(第707回)

 どう考えても安倍首相の靖国参拝は間違っている。参拝後の談話を何回も読み返したが私の考えは変わらない。大変なミスを犯してしまったと思う。ツケが株価に来るかもしれない。

  

 2013年10月、安倍首相は参拝を考えて12月26日に実行した。これに対し中国と韓国が猛反発したのはまあ予想していた行動だろうが、米国の反応は読み違ったのではないか。特に側近を事前に派遣してワシントンで冷たい反応を知っていたそうなので、なぜ参拝を強行したのか、不可解というほかない。

 

 と思って某女流評論家の発言をウエブで見て合点が行った。10月に大いに今こそ参拝せよ、とアジッていた。この人は野党時代の自民党有力者が良く話を聞いていたので、恐らくそこいらが参拝のリクツづけだったのだろう。

 その主張をまとめると次の通り。

 オバマ政権は「中国の主張するように日本が歴史の修正主義に走り戦後の国際秩序を破壊するのでは、ということ。これは「日本政府は十分に米国の誤解を解ける」。

 (私はこのロジックがわからないのだが)天皇陛下が最後に靖国参拝されたのは1975年11月でA級戦犯合祀の事実が明らかにされたのはその3年半あと。陛下が参拝されないこととA級戦犯合祀は無関係。

 

結論。米国の内向きが移行を、同じ価値観を共有する日本だから補完できる。強い日本ならできる。「安倍首相はこの機を逃さないでほしい」。

 

 私もあの東京裁判が正当とは思わない。インドのバール判事が言うように「戦勝国による復讐のため」の裁判だった。しかしサンフランシスコ講和条約第11条で日本は東京裁判の受諾をして国際社会に復帰したことを、この方は忘れているのだろうか。米国の懸念している「日本は戦後の体制を破壊しようとしているのでは」はこの裁判も入る。参拝は破壊行為に見える。

 

 たしかにオバマ政権の内向き姿勢は歯がゆい。ご本人としては戦争をやめ、国民の多くに医療保険を与える大統領として歴史に名をとどめたい。だからシリアでも腰砕けになったし、ましてや日中で何かあったら大変だし。

 だからこそ、キャロライン・ケネディさんを駐日大使に(中・韓の外交担当は羨ましかったことだろう!)また10月に来日したケリー国務長官とヘーゲル国防長官は千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花した。しかも二人の長官は「日本の防衛相がアーリントン墓地で献花するのを同じように」哀悼の意を戦没者に示したと述べた。米国側は「靖国はアーリントンではない」と明瞭にメッセージを送っている。

 米国側としてはせっかく好意的にいろんな行為で「参拝しないでくれ」と言っているのにー。差し出した手をピシャリと叩かれたような気持だろう。

 

 ついでに言っておく。米中覇権争いで日本がトクをするというリスクを言う人たちがいるが、まるでワカっていない。

 オバマ=習近平の首脳会議が6月にカリフォルニアで開かれたが、就任後わずか3か月で、胡錦濤の3年後、江沢民の4年半後に比べて破格の厚遇である。米中貿易は日冷え貿易の3倍に達している。米国国債の保有も日本より多い。

 

 もちろん、米中間では軍事的な米国の優位性が拡大しており、米国はその地位を維持する方針は変わらない。

 先日、中国の防空識別圏の設定恐慌が騒がれた。これは最近米国がグローバルホークという超高感度のレーダーを装備した長距離無人偵察機を2014年春から日本に配備するためだ。何とか中国近海から遠ざけたいという苦肉の策らしい。

 

 ついでに。航空自衛隊の次期戦闘機F-35は単なるステルス戦闘機にはない。保有国の間で共有される「自立型ロジスティックス情報システム」という陸海空、宇宙空間を結ぶネットワーク(プラットフォームともいう)のひとつだ。そこで特定秘密保護法が早急に必要になった。言論の自由だの戦前の記憶だの、マスコミはオーバーだ。

 

 わき道にそれたがここらで結論を。米国が差し伸べていた手をピシャリと叩いたつけ回しがどう来るか。「落胆」の声明が私には「ヤルぞ」と聞こえる。私の心配は為替市場での突然の円レートへの口先介入、つれて株価も、という一点にある。

 日経平均は先物も現物も、取引の三分の二は米国中心の(特にヘッジファンド勢の)支配下にある。簡単に操作できる。

 具合の悪いことに新値更新の現在の日経平均はエリオット波動の第5波動で、上昇が完了した形だ。もちろん、いつが天井かはわからないがー。

  

 心配ばかりすると、相場のおいしいところを食べ損ねるし、せっかくの年末年始のお休みなんだからおモチでも食べてごろ寝でも。2014年で私は79歳。来年は80なんだから。

 

 参考文献①NEWSを疑え!No261,263 ②杜文庫ブログ2013年10月24日

 三井物産戦略研究所 脳力のレッスン2013年11月

 極東ブログ2013年12月27日  ⑤JPpress 中国株式会社の研究 No238

 時事通信コメントライナー5383号

 

 

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