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2014年1月13日 (月)

映画「大脱出」と再び靖国参拝(第709回)

映画「大脱出」と再び靖国参拝(第709回)

 スタローンとシュワルツネッガー共演の監獄アクション。シナリオが凝りに凝っていて面白い快作になった。

 スタローンが演じるのがセキュリティコンサルタント。自分が犯罪者として刑務所に入所し、脱獄してみせることで収容施設の問題点を探ってみせる。著書もある。

 ところが依頼者の裏切りで外部との連絡を絶たれ、しかも自分が指摘してきた脆弱性を克服している完璧な監獄に収容されてしまう。

 そこでひとクセありげな囚人のボスのシュワルツネッガーと協力して脱獄を図る。意外や意外の展開で見せ場も充分。

 「大脱走」「パピヨン」「暴力脱獄」「アルカトラズからの脱出」「ショーシャンクの空に」などの傑作に並ぶ。お好きな方にはお勧めだ。

 

 完璧なはずの監獄が、やはり意外な抜け穴があったように、衆参両院で多数を占め、3年後の参院選で同時選挙を敢行して超長期政権―のはずだった安倍内閣に問題が出てきた。

 

 昨年12月31日付、707回のこのブログで私は靖国参拝を安倍首相のミスで、この参拝をアジった某女流評論家には責任がある、と書いた。

 

 私はこの見方を確かめるため、ワシントンの私のソースに確かめた。

 その結果は、次の通り。

 現在日本では60~70%が靖国参拝支持で、米国政府はそれほど腹を立てていない、とか日米関係への悪影響は少ない、という見方が支配だ。とんでもない!東京の大使館の「失望」でなく、ホワイトハウスからの声明を出すべきだった、という声もある。

 日本からの議員団が、いくら説明しても米国人有力者たちには靖国参拝が「戦いで国家のために命をささげた人に対するリーダーの敬意の表明」には結びつかない。1997年にA級戦犯が合祀されて以来、天皇陛下でさえ参拝していないのに、なぜ首相が、という疑念が消えない。

 アーリントン墓地には宗教色がない。④靖国神社の方は敷地内にある遊就館の展示を見ても、戦前の日本の行為を正当化するものだ。

 サンフランシスコ講和条約以来の日米安保を含めた国際室所の査定につながるのが今日の靖国参拝だ。

 昨年10月2プラス2会議でヘーゲル国防長官とケリー国防長官が千鳥ヶ淵で献花した。明確なオバマ政権はメッセージを送っている。

 ところが今回の参拝は日本側からの通告は参拝の30分前。完全なサプライズで、オバマ大統領が最も嫌う。

この結果、ワシントンでは来春のオバマ訪日を中止せよとの声もある。少なくとも訪日時に直接不快感を表明すべきだ、という意見も強い。

 

 この私のソースと同様にキャノングローバル戦略研究所の主任研究員辰巳由紀さんも「中国や韓国に日本の軍国主義について大騒ぎする絶好の口実を与えた。百害あって一利ない行為」と報じている。

 このレポートによると「アベは個人の心情を日米同盟の将来や日本の国益に優先させる指導者なのか?」だとすると「尖閣有事の際、理性的な対応がアベはなしうるのか?」という「日本リスク論」が出ている、という。

 

 せっかく日米同盟にプラスのいくつもの政策(①保障戦略策定②防衛大綱・中期防衛計画見直し②国家安全保障会議発足③普天間飛行場の辺野古移設案④特別秘密情報保護法等)が推進されてきたのにー。これを俗に「百日の説法,屁ひとつ」という。

 ただ参拝後の安倍首相の「不戦の誓い」声明を、マスコミがあまり詳しく取り上げていないのも残念だ。安倍首相は再び千鳥ヶ淵で献花し、その後の記者会見で再び詳しく声明を述べ、対米世論修復に努めてはどうか。

 

 映画のセリフから。主人公が医務室で働く医者を味方につけるべく説得する。「ヒポクラテス(医学の祖)が“自分の能力に近い、有益な方法をとる”という誓いを医の倫理として立てた」。安倍首相も国益を考えて行動すべきだ。

 株高が高い支持率に直結していることを、安倍首相は改めて認識しなくては。そしてこの株高は外国人とくに米系ヘッジファンドが握っていることを忘れると大変なことになる。

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