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2014年6月 1日 (日)

映画「ジゴロ・イン・ニューヨーク」とEUとNYと東京第726回)

映画「ジゴロ・イン・ニューヨーク」とEUとNYと東京(第726回)

 今週は試写会で表題の作品と「ノア約束の舟」の二本を観た。小品だが小粋で皮肉で大いに笑えて楽しい。大人の映画。

 ジゴロと言えば男娼。若い美男が演じるものだし、最近ではリチャード・ギアやトム・クルーズが。ところが中年のサエない男がやるから面白い。ジョン・タトゥーロ、監督も。

 映画の冒頭ウッディ・アレンが代々続いた書店の店じまいをしながら言う。「あるお金持ちでレズの女医が、一ぺん3Pをしてみたいので、適当な男の人いないかしらと頼まれているんだ。」手伝いをしていた中年のイタリア系の友人に手当1000ドルをチラつかせて説得。チップ500ドルを入れて六四で分配。商売は大繁盛。に。

 このレズの女医があの「氷の微笑」のシャローン・ストーン、もう60に近いがまだすごいカラダだ。顧客にフランスの人気女優ヴァネッサ・バラディ(「橋の上の娘」)も、歯並びの悪いのが気になるが、いい顔ぶれだ。

 映画はジゴロがご法度の顧客との恋に落ちたことから意外な展開に。

 

 NYという何が起きてもおかしくない大都会だからこその映画。アドリブと思われるアレンの鉄砲玉のようなセリフを聞きながら、私は今の為替・債券・株式市場で起きていることと同じ、と考えた。

 

 EU議会の選挙が終わった。フランスの国民戦線、英のイギリス独立党はそれぞれの国内で第一位、ドイツのAfDは新生の党なのに7%を得て既存政党に並んだ。

 日本の新聞は「極右」と書いているが全くワカっていない。EUという組織は最終的にドイツがユーロという通貨を通じて統合―「欧州合衆国」を作る目的で、これらの政党はその統一に反対の立場だからだ。

 ジョージ・ソロス氏は「タマを一発も撃たないでドイツが欧州全域を制圧する第三次世界大戦だ」と喝破した。だから「極右」でなく「EU懐疑派」が正しい。

 

 実はこれを見て欧州の金持や機関投資家は米国の国債に資金を回した、当然米国の長期金利は急低下し、ユーロの対ドルレートも減価した。

 長期金利の低下で米国株は新高値になり、ユーロの対ドルレートの低下はスイス株など欧州株上昇へ。

 

 6月1日付のマーク・ファーバー氏のレポートを見ると「米大手ヘッジファンドは1~5月で平均15%の損失」とか。それはそうだろう。債券利回り急低下と株価新高値、なんて昨年末から新年の投資シナリオには全くなかった。

 仕方がないので「モディノミクス」のインドに投資し始めたが、何せ入れ物が小さい。どうしてもNYか東京株式市場での動きに賭けるしかないだろう。

 では、どう読むか。次の四つしかない。(6%以上の上下)

 NYが上がり、東京も上がる

 NYが上がり、東京は下がる

 NYが下がり、東京は上がる

 NYが下がり、東京も下がる

下げの予測に強いプラザ投資顧問の伊東秀広さんは④が6月中に起きる、と予測している。そうかも、と思うがNYの信用取引が回転し始めて買い残が減少中。それにヘッジファンドの踏み上げがあると①と②のどちらかが、今、来週は公算が大きいのでは。④が的中した伊東さんにザブトン一枚。いや十枚か。

 というのは、NYバブル説。テイパリングは結局株安、というシナリオは同感だが、私はある思い込みがある。それは「どこかのバカがNYダウ2万ドルを言い出し、市場が皆そうだそうだと信じた瞬間、上昇相場は大天井」という経験則だ。

 1万8000ドル台をつけて終わりになるとしたら、1989年の日経平均の4万円全員確信の再現だ。1万6000ドルは少々早いような気が(本当に「気」が)している。

 日本の方?何となく聞こえてくる「6月強気材料発表説」はGDPIF(公的年金)の株式比率上昇とかカジノ法案とか成長戦略、それに法人税減税だろう。(法人税減税で株を買う人なんているのか?)1万5000円から1万5300円の上値抵抗線を試すぐらいはあるかも知れないが、せいぜいそこら止まりだろう。上げたといえるかどうか。

 

 映画のセリフから。ウッデイ・アレンが例によって早口で言う。「オマエは女性の自尊心を持ち上げる“善行”をしているんだ。昔からよくモテたし、十分にセクシーだ」。

 株価を決めるのはいろんな要因があるが、要は投資家の気持ちだ。

 

 NYはテイパリング買いというおかしなロジックで上げているし、日本は何年も続いた株安で外国人以外に有力な買い手がいない。GDPFは十分に力のある買い手だが、別に6月から買うわけじゃない。来年4月から、となるはずだ。安倍首相の昨年12月30日の1万6320円を回復させたい、という気持ちはあるだろうが、そう簡単に株価は上昇しないだろう。結論。NYは上がり、東京はほどほど。

トリビアをひとつ。ジゴロとはフランス語が起源で「優雅な」というニュアンスが強いそうな。なるほど。

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