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2014年7月20日 (日)

映画「複製された男」と中国とNY株暴落説(第732回)

映画「複製された男」と中国とNY株暴落説(第732回)

 最も注目されている監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ作品で原作はポルトガル唯一のノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴ。興味津々で見たが「これは2,3回観なくちゃ」。一筋縄でいかない深い映画だ。もちろん1回でも十分に面白かったが。

 今週は初め「パガニーニ」を取り上げたかったが、クラシック音楽は書き方がむずかしい。やはり普通の劇映画。

 舞台はトロント。大学で歴史を教えるアダム(ジェィク・ギレンホール)は同僚に勧められてDVDを観たら自分と全く同じ顔の俳優を発見する。苦労して名前と住所を探し出し、会うが、それが悲劇の始まりだった。

 

 私が注目したのは「複製された」という表現。従前から、全く同じファンダメンタルズで、どうしてこうも見解が分かれるのか、と思っていた。この映画はウリ二つの二人でもセックスになると全く違うこともテーマの一つ。ラストの歌「明かりが消えた後、僕は何をすればいいんだろう」がそれを暗示している。

 

 まず全く違う例で中国。

ご存じの通り、李克強首相が何年か前に「中国のGDPは地方自治体に与えてあるノルマの達成率で計算するので信じられない」と述べた。(これはウィキリークスでバレてしまった)

 

では何を信用するか?①鉄道貨物輸送量②電力消費量③銀行の貸し出し増加率の三つ。以来中国ウオッチャーはこれらを注目している。

ご存じの通り、中国は最近1~3月期の成長率は7・5%だったと公表している。

しかし1~4月がロイターによると最新の数字だが、鉄道貨物輸送量は前同期比マイナス3・3%。電力消費量は同5・2%に過ぎない。銀行貸し出しの方は不明だが、どう考えても7%台の成長なんてウソダ。どうして誰も言わないんだろう?

人民日報を見ていたら、中国の不動産市場は米・日と違って崩壊しない、と専門家が述べている。詳しくは省くが、私は逆に、読めば読むほど不安になった。

 

もうひとつ。NY株式市場だ。テクニカル・アナリストでバブル説を言わない人はない。またヘッジファンドのマネジャーも多くは弱気だ。先週、恒例のヘッジファンドの大物を集めたセミナーがNYのピエールホテルで開催されたがジョージ・ソロスの右腕で現在独立しているスタンレー・ドラッケンミラーがバブル崩壊を強調していた。

ただ、これらの弱気説は1万4,5000ドルぐらいからで、正直言って、SO FAR 外れ屋だ。

 

まあ私はこの8,9月には10月で完了するQEⅢ、そのあと6か月ぐらいで始まる金利正常化のための「金欠」状態をつくる必要がある。まあそのあたりで、NY株は下がると思うがバブル崩壊、暴落になるほどの大幅下げになるか、どうか。

 

もっとも、オバマ大統領が「戦後最悪」と“定評”が出来、弱腰外交のせいで中近東、旧ソ連、いろいろと、もちろん中国も。また何かと事件が勃発し、それがショックになる。いわゆるテールリスクが発生するかもしれない。

 

肝心かなめの米国経済の方は、私はシェール革命もあるので、経常収支と財政赤字の問題は解決すると考えている。

そう思っていたら著名な投資アドバイザーのゲイリー・シリング氏がブルームバーグに「(米国経済の)ブームが来る。思っているより早く」という論文を書いた。労働生産性向上で米国の潜在成長率の低下はない。久しぶりに読んだ本物のプロの強気だ。どっちなのかなあ。私は8、9月の調整は案外小幅にとどまると思っているが。

 

映画のラストシーン。実は原作にない主人公の妻の巨大な蜘蛛への変身が観客をびっくりさせる。このカフカ的な終わりは、映画の中で引用されるマルクスの言葉にならって「歴史は繰り返す。決定的な破滅が到来するまで」という監督の意図かも。私はそこまでペシミストではないが。それにしても、NYが下がったら「オレが当てた」と自慢する人がずいぶん出るだろうなあ。

 

講演会のお知らせです。

 7月24日() 18時―20時 於:新宿区左門町3-1 左門イレブンビル6F メトロ四谷三丁目 1分 OAG税理法人セミナールーム 会費5,000円、拙著のプレゼント付き(20時以降懇親会も。) 日本個人投資家協会・SAIL共催で大井幸子さんの突込みで進行します。

 8月3日()13時20分―15時20分 於:グランドアーク半蔵門(メトロ半蔵門 1番出口から1分) 主催フォレスト出版 会費制。 申し込み

http://v6.advg.jp/adpv6/r/7py_127z

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