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2014年11月30日 (日)

映画「インターステラー」と選挙と大相場の確信(第751回)

映画「インターステラー」と選挙と大相場の確信(第751回)

 クリストファー・ノーラン監督の最新作で米国では興行収入1位のヒット作。「インセプション」

「ダークナイトライジング」のような傑作ではないが、精密に作られた物語世界は十分に面白い。

 地球がダメになり新天地を探すお話しというとSFの定番。結末がメチャ面白いが、ネタバレになるので、ここでは遠慮しよう。ただ、宇宙のブラックホールを通過するという奇策がとられたのが成功のカギになったことぐらいはいいだろう。

 私は誰も分からないブラックホールに宇宙船が突入するシーンを見て、今回の総選挙を思い出した。

 先週の25日の毎日新聞夕刊は5人の選挙のプロの予測をまとめた。

 自民党の現有295議席は最高で272、最低231。公明は31がほとんど不変で与党計は303が最高で最低261。

 一方民主党は現在の55が回復し最高119、最低93。

 ということは、与党の優勢は続く。やはり安倍チルドレンの一回生119議員は知名度も実績も乏しいので、ある程度の議席数減はあり得るだろう。しかし自民単独で各委員会の委員長を占める安定多数265以上と思う。

 考えてみたらいい。「みんな」は解党。生活の党は分裂、次世代、社民は減少確実。それに野党側は選挙区調整が全くできていない。

 

 「大義がない」というが、官僚側は明年10月からの2%再増税を前提で、もう11月現在来年度の予算案が相当に進行している。これを止めたくないから官僚側は閣僚の選挙法違反をリークして再増税を決断しろと脅しをかけた。決め打ちはバズーカ2の黒田日銀総裁の「再増税を前提にしている」という発言。財務省のプレッシャーはもう方々で報じられているからご存じだろう。

 このままで行くと再増税を決めた後、ハイそれまでよ、とポイされるのは目に見えている。安倍さんとしてはまだ政治家として自分の政策を成功させたい。野党は明らかに準備不足だし。

 私のある内閣ウォッチャーが、自民党は300以上と見ているのに注目している。ケンカは先手を取って仕掛けたほうが勝ち、と思うからだ。それなら、安いところは、やはり買いだ。「今でしょ」に違いない。

 

 まず日経平均予想。一株当たり利益は2015年3月期で①会社予想1051円②コンセンサス予想1080円そして2016年3月期のコンセンサス予想は1211円。金融庁緩和で業績向上中とすれば、株価収益率17~18倍が妥当だろう。となると2015年の前半に17倍で1万8360円、18倍で2万円近辺。これだと現在の1万7500円近辺から20%も上昇しない。

 そこで1万2800円のJPX400のETFが一番上がる。日経平均2万円のときには1万8000円にはなっている。なぜ?GPIFが買うから。ROEを企業の良い悪いの判断基準にするんだから、ブレは少なく値がさ3銘柄に左右される日経平均225種より、現に日経平均が下がっている日でもJPXの方は上げるケースが多い。

それでも投信より個別銘柄の方が、と言われるセミプロには、次の視点を。

安倍第三次内閣。公約を見ると①整備新幹線やリニアなど鉄道がらみ②三世代同居でリハウスなどリニューアル③農業改革がらみつまり岩盤規制までやってのけるという期待。

 ほとんど報道されていないが、行政改革という「官僚の敵」を安倍内閣は成功させつつある。①5月30日、中央省庁幹部を内閣府人事局で一元管理することがスタート②特別会計を18から14に削減③独立行政法人を100から87に削減。みな民主党政権ではやるといいながら手が付けられなかった「聖域」である。党内からの援護もあって官僚側が防ぎたい岩盤規制も、相当、安倍さんはやるんじゃないか。

 株式市場ではもう公約の一つの三世代同居リハウス関連が新高値圏内。勝利、それも大勝を見込み始めたらしい。

映画のセリフから。ある科学者の父が言う。「星と星との間、つまりインターステラーの現実と戦わなくてはならない。個人としてではなく、人類の為を考えなくてはならない。穏やかな夜に身を任せてはいけないのだよ」。安倍さんは勝利のあとも穏やかな夜にいないだろう。でも、やってもらわなくては。

2014年11月23日 (日)

映画「紙の月」とヘッジファンドの仕掛けと金価格(第750回)

映画「紙の月」とヘッジファンドの仕掛けと金価格(第750回)

 宮沢りえが第27回東京国際映画祭で主演女優賞を獲得した話題作。角田光代のベストセラーの映画化だ。子供には恵まれなかったが夫と穏やかな日々を送り、契約社員として銀行勤めをしている梨花。夫との間に空虚感がある主人公は若い大学生と不倫。顧客からあずかった現金を横領。生活は変わってゆく。疑いの目で見られ次第に追いつめられてゆく。

 平凡な主婦がなぜ?と考える。梨花は「銀行でおカネを扱っているうちに、『これは本物じゃない。なぜって紙だもの。』と思うようになり、そこRから巨額の横領が始まる。

 

 ペーパーマネーでない本物の貨幣、つまり「金」について、チャートで「底値」を暗示する動きがあった。11月7日に一時オンス1131ドルまで下落した。週足でみると長い下ヒゲがついた「たくり足」でテクニカルアナリストの宮田直彦さん(三菱UFJ証券)は「3年間の下落トレンドがこれで終了した可能性がある」としている。

 材料は何か。元FRB議長アラン・グリーンスパン氏は1029日NYでの外交問題評議会で講演とFT紙のインタビューで「金は唯一の保有すべき資産」と主張した。内容は次の通り。

 金は半分は商品なので景気見通しが弱いときは銅、原油などと同じに価格は下落する。

 しかし金は本質的には通貨、それもプレミア・カレンシーつまり最も重視さるべき通貨である。

 しかし、今後起こりうる「混乱」時に金価格は上昇する。

 その「混乱」とは、米FRBのバーナンキ=イエレン体制が行った量的緩和が引き起こすインフレである。QEは米経済に「可燃物を積み上げただけ」である。

 今後の金価格は「5年間にわたり上昇」し、その速度は「適度に」。

「マエストロ」と尊敬されたグリーンスパン氏の発言だけに、注目されている。

 一方国民投票でのスイス中銀の金買い増しの方は11月30日の投票で決まるが、これは反対の方が多いらしい。この方は期待しない方がいいが、金価格の先行きに私は強気だ。

 

 今回は11月20日に決算期を迎えるヘッジファンドが仕掛け安を狙っていることを警告したい。私はもちろん株式市場は強気だが、ごく短期の売り仕掛は十分にあり得る。

 11月17日のGDPマイナス1・6%発表時、500円を超える大幅下落があり、先物大量売りの威力を示したことはご存じだろう。プログラム売買の威力だ。

 下落予想に強い伊東秀広さん(プラザ投資顧問室)によると、日経平均先物のコールオプションを買った筋が1万6750のプットオプションを1万400枚購入している。そう大量ではないが、同調筋は結構多い。

 SQの12月11日までに、恐らく1万6500ぐらいにするつもりなのか。または現物の買いを大量に入れてあるためのヘッジなのか。恐らく前者だろう。前回の11月のSQが「幻のSQ」に止まったこともあるし。(「幻」とは現物の日経平均がSQ値に届かないケース)。

このところTOPIXや日経JPX400は上昇しても日経225種平均が安い日が多い。日経225を上昇させるには便利なユニクロ、ファナック、ソフトバンクの三銘柄は1割以上上昇した。現在PERは45倍で、上昇より下落の方が可能性は大きかろう。まだ何週間もあるが、要注意だ。売り材料?自民党の獲得議席数かも知れない。、安倍チルドレン119議席は民主党落選組のエジキになるだろうし。またオバマ大統領のたとえば移民についての演説の反応でのNY株の激動かも知れない。もうひとつ。格付け会社の日本国債の格下げ。CDスプレッドは上昇中だし。

 映画のセリフから。銀行の梨花の同僚が言う。「あれもダメ、これもダメと考えて止めていたことを全部とっ払って本当にやってみたいことは何だろうと考えてみた。徹夜だったわ」。梨花は言う。「何でもやってみたら?」何でもやれるヘッジファンドには要注意だ。

2014年11月19日 (水)

11/30(日)講演会開催のお知らせ

本日は番外編として、講演会の開催のお知らせをします。

8月にフォレスト出版主催で講演会を開催したのですが、

それが非常に大好評だったので、第2回目の講演会を

フォレスト出版主催で行うことになりました。

詳しくは、以下担当者からのご案内をご覧ください。

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今井先生の講演会

『世界株急落!マスコミが報道できない

 政治と経済のウラを利益に繋げるセミナー』

を開催します。

日時:2014年11月30日(日)13:30~

場所:グランドアーク半蔵門

   東京都千代田区隼町1-1(※詳しい地図はお申込ページのリンクからご確認ください)

申込特典:

・セミナー内容を収録した動画

・「ドル基軸通貨体制を支えているものはコレだった!
 新興国の隆盛に惑わされず為替相場を見抜く方法」(非公開動画)

※申込特典はご来場できない場合でも、ご入金があればお届けしますので、

 セミナーの内容は特典の動画で確認することができます。

▼詳細・お申込はこちらから
http://v6.advg.jp/adpv6/r/7py_12Ca
(残席わずかです)

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以上です。

講演会の最後には質疑応答の時間もあるので、

ブログ読者の方と講演会でお会いできたら嬉しく思います。

2014年11月16日 (日)

映画「デビルズ・ノット」と解散・再増税延期と円・株(第749回

映画「デビルズ・ノット」と解散・再増税延期と円安株高(749回)

 悪魔の結び目という意味の原題は「人為的には解きがたい事件の核心」の意。20年前アーカンソー州で起きた8歳の男の子三人の惨殺事件で、無実の十代の三人の若者が犯人に仕立てられてゆく。警察に弱みを握られ意向通りの証言をさせられる母子。不可解な証拠の紛失など。

 

 主人公ロン(コリン・ファース)は私立探偵で死刑反対論者。弁護団に無償協力を申し出て問題点を洗い出してゆく。

 

 「解きがたい事件の真相」という言葉で、今回の解散と消費増税延期のことを想い出した。

 

 今週水曜日、政治に詳しいエコノミスト達との意見交換の機会があった。自民党の幹部ですら「びっくりしている」のだから、この真相について話題はふっとうした。

 7日の読売新聞の一面に「解散、再増税延期」が出たのが初めて。へえ、そうなの。実はその前の晩、ナベツネ―安倍会談があった。なるほど。

 17日に発表される7~9月期GDP速報。一般に2%台と言われているが、ある伝説的なエコノミストの推計ではたった0・8%。すぐ野党からアベノミクスの失敗を言われるのはイヤだから。ふーん。そうかも、ね。

  しかし私は口に出して言われなかったが、財務官僚への安倍首相の反撃だろうと思っている。

5→8%の消費増税が決定されるまで。地方の選挙事務所の政治資金取扱いのスキャンダルは一件も表面化しなかった。これが先般の内閣改造以降急に小渕前大臣はじめトラブル続出。

 このナゾは、2通りの解釈ができる。

 第一は再増税に腰が引けた安倍内閣への財務官僚のおどし。第一次のとき安倍内閣の有力閣僚は農相が3階も更迭されるなど仕事にならなかった。

 このおどし(ブラフ)に対し、「国民の支持」という大義名分を得るための解散、総選挙という解釈。

 また第二の解散は、「再増税がすんでしまったら、チューインガムの噛みカスになってしまう、安倍政権が長期政権化するためには増税時期の先延ばしが有利」という計算。まあどっちでもいい。

 多少は議席は減っても、今の野党とくに民主党が急増するとは思えない。過半数であることが変わらなければ、いい。

 幸い、黒田バズーカ2と補正予算のおかげでG20でも、景気に対して努力してます、と胸を張って言えるし。

 

 市場では相変わらずヘッジファンドの円売り日本株買いが止まらない。もちろん黒田バズーカ2とGPPIFである。

 10月31日以前のバズーカ2以前のIMMの円売りはネットで6万7000枚。これが最新の11月11日には8万2500枚。

 注目すべきは円買いが2万3000枚から4万7000枚に増加。売りが9万1000枚から12万9800枚に増え、売り買いともに増えていること。G20で円安へのけん制発言が出なければ、この円買い玉は減り円売り玉は増加。それはドル高容認と見られるから。あと二日。動静に注目したい。

 円安は需給からも。外国証券をGPIFの運用体制見直しは三共済」(地方公務員、国家公務員、私学職員)合わせると21兆円。国内の機関投資家は生保中心か10兆円、ことに日本の貿易収支赤字は10兆円。これにミセス・ワタナベが加わる。

 円安だけでなく、株高も。GPIFと三共済で11兆円の日本株買い。それに日銀はETFの従来の購入1兆円を3兆円に、REITを3000億円から9000億円にした。これなら株式市場の需給関係は、変わる。これにプラスして米国の対日投資ファンド「ウイズダムツリー」への巨大な資金流入がある。総選挙の結果を見て買いに入るだろう。

 

 GPIFが買うであろう「JPX400」は相変わらずおすすめだ。

 ウォールストリート・ジャーナル11月付けは「日本株に賭けるのが当然なのはなぜか」という記事で「恐らく2020年の東京オリンピックまで日本株は上昇を続ける」と予想した。「この予想がその通りの展開が、もし、ならなければ、それはこの予想は早すぎただけ、ということだ」とさえ述べている。いま1万2000円台のJPX400が、来年中に2万円になる、という予想は、手固過ぎるかもしれない。

 

 映画のセリフから。ロンが言う。「三人の男の子が殺され、いま三人の容疑者に死刑が言い渡されようとしている。また三つの家族が息子を失うことになる」。QEⅢで米国の流動性は失われつつあるが、代わりに日銀の巨大は資金が市場に供給されようとしている。失うのでなく、市場への活力の賦与だ、時代は今や変わろうとしている。そこらを見間違わないようにしたい。

2014年11月 9日 (日)

映画「アバウト・タイム」と米中間選挙と金価格(第748回)

 

映画「アバウト・タイム」と米中間選挙と株と金価格(第748回)

 リチャード・カーティス監督。この人はラブコメの脚本の名人で「フォー・ウエディング」「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」。監督としては「ラブ・アクチュアリー」。私がみんな好きな傑作、ヒット作ばかりだ。ついでに「戦火の馬」も共同執筆している。

 パンフレットを見ると「この作品を見てくれた人たちは、何気ないことが、かけがえのないものに変わることを」感じてほしい」とある。そのテーマとは「家族」。恋をして結婚、子供たちが出来、家族を築いてゆくことの素晴らしさだ。

 主人公ティムは21歳になった時、タイムトラベルの能力を持つ家系であることを父から教えられる。もてない青年は「恋人探し」。誰もが夢見る競馬や株で過去にさかのぼって金儲けする、なんて考えない。逆に言うと、だからこそほのぼのと楽しい。しかし特殊能力は、やはり持って使ってみたいなあ。

 この3週間、いろんなことがあった。私が失敗したことが2,3、明らかになった。まずお詫びしなくちゃ。

 まず、NYダウ。10月4日の743回で「ごく目先は恐らく1万4700ドルぐらいが「天井」と予測したが、黒田バズーカ2の日本株上昇につれ高の形で新値更新。

 第二は次の週の744回で「15%の調整必至」とやはりNYダウについて書いた。ダブルのミスだ。反省しています

 第三は金。昨年12月30日のオンス1179ドルを「底値」と考え、講演でもそう述べたが、最近これを割り込んだ。予測はずれもいいところだが、ラッキーというか何というか、円安になったのでグラム建て円建ての価格は横ばい程度に止まったが、ドル建てだったら大ゾン。これも反省。

 反省だけならサルでもできる、と批判されそうだが、①私は何年も先だろうが、NYダウは皆が2万ドルと言い始めたころ1万8900ドルとか1万9500ドルとかで大天井、と述べている。やはりシェール革命の寄与は大きい、と考えているからだ。

 弱気だったのは、11月4日の米中間選挙で上下院を共和党が制圧し、すぐベンガジゲートが問題化する、と見たこと。しかし考えて見れば2016年の大統領選でヒラリー・クリントンの足をひっぱれるこの材料を、年内でなく2015年、それも後半に騒いだ方が共和党は有利なはずだ。私の考えが足りなかった。

 金?最近になって元FRB議長で「マエストロ」とたたえられたアラン・グリーンスパン氏が「今後、唯一の保有すべき資産は『金』である」と外交評議会での講演で述べたというニュースが心強い。またロシアが1100トンの大口買いをしている事実も。鉱山の採掘コストもあるし、これ以上の大幅下げはもうないと考えられる。

 私は「次の上昇サイクルはそろそろはじまり、次のピークは当然2000ドルを超える」と主張し続けているが、これは変える気はない。

 要するに今回の結論は、日本株の独走時代が始まっている、という次回からの連載の前置き、あるいは序曲だ。私は強気そのもの。まちがえないでください。

主人公ティムのセリフから。「(どの家族にも起きる)不幸や波風は、どんな能力を使っても回避することは不可能なのだ」。私が今回、自分の失敗をまとめたのは、云い訳ではなく、今後、予想の確度を高めるためだ。

 また私のファンが、あなたの予測は正確さは皆が認めているが、100%的中とはいかないから、失敗したときはっきりと認めなさい、前にもそうしたでしょう?」と助言してくれたこともある。

劇中歌の歌詞から。「あなたを愛し続ける。星が空にまたたく限り、可能な限り、ずっと」。私はこのアナリストの仕事を愛し続ける。死ぬまで現役でやっていたい。

 

2014年11月 1日 (土)

映画「ゴッドフアーザーPARTⅡ」と黒田バズーカ2(第747回)

映画「ゴッドファーザーPARTⅡ」と黒田バズーカ2(第747回)

 マリオ・プーゾォの傑作をフランシス・コッポラが三部作にしたが、このPARTⅡが私は最高と思う。ギリシャ悲劇を思わせる。74年の公開だから、もう40年前。アカデミー作品賞を含め6部門受賞したが、続編の第二作が作品賞を獲得したのは史上これが唯一の快挙だ。

 英国ロイター通信は10月31日の日銀の追加金融緩和を「バズーカ2」と命名した。

 昨年4月4日の量的・質的量的金融緩和の日の日経平均は200円安から引け値272円高で一日で472円だったが、今回は一時870円高。円レートは前回も今回も2円の円安で同じだったが、株高のインパクトは「2」が大きい。

 私の所に殺到したウォール街の運用担当者による情報収集はサプライズに満ちていた。昼休みごろまでは先物打診買いが少しあったらしいが、後場の寄りには売り優勢。ところが1時40分ごろに「バズーカ2」が発表されると、ヘッジファンドは一斉に売りの買い戻しと先物買い注文が殺到。日経平均先物の売買高は18万枚と5倍にふくらんだ。

 

 内容はご存じの通り。長期国債保有残の年間増加額を「プラス30兆円」の80兆円に。長期国債買い入れの平均残存期間を「プラス3年」の7~10年に。またETF、J-REITの買い入れベースを「三倍」に。実はこの第三番目の「3」がヘッジファンドには効いた。とくにJPX日経400をETF買い入れに連動させたのが日本株買いを後押しした。

 まあこれに加えて、補正予算とGPIFの資金配分の変更が加わった。引け後の日経平均先物が300円高になっているし、恐らく日本では連休の月曜日にも日経平均先物買いと円売りが進むに違いない。1万7000円以上はほぼ確実だろう。「年内1万8000」の声も聞く。GPIFの効果でNYダウも大幅高で新高値。

 

 しかし、私は目先の買い戻しと第二次円売り日本株買いとは別建てで考えるべきと思う。

 2012年野田解散、安倍自民党勝利、アベノミクス好感のときにはジム・オニールの「円売り日本株買い」の提案とジョージ・ソロスの投資が先導した。当時の日経平均8864円、1ドル69円50銭が魅力的な水準だったこともあり、1年で外国人投資家は15兆円も2014年一年間で買ってくれた。日本勢は14兆5000億円の売り越しだったから、外国人がいなかったら1万円も怪しかった。今回はアベノミクスによる成長路線がホンモノかどうかを外国人投資家に納得させられなければ、バズーカ2は画餅に帰してしまう。

 幸い11月には安倍首相は国際的な会議が続く。10~11日に北京でAPEC首脳会議、12~14日にミャンマーのネビドーで東アジアサミット、15~16日に豪ブリスベーンでG20.ここで消費増税以降ミニ不況になっている日本経済の立て直しを諸国首脳や外国プレスに確信させなくてはならないが、恐らくうまくやるだろう。

 11月17日に7~9月GDP第一次発表、改定値は12月8日。これを受けて10日ごろ再増税を決める。

 内閣府によると消費財の成長率引き下げは3%増税で0・9%、2%で0・7%。しかし原油安(6月バレル107・7ドル、最近79ドル)の成長寄与0・5%。円安15%(対ドル120円)とみて0・3%。大体ツーペーだ。そのうち輸出が伸びだし、値下げせず頑張っている日本の産業界にも企業収益の大幅増加というお返しが必ず、ある。

 上昇のとき外国人買いが入るソフトバンク。純利益を配当に回すと公約したアマダに注目している。ただしご投資は自己責任で。

 映画のセリフから。主人公マイケルが言う。「友を近くに置け。敵はもっと近くに置け。」。「ムダに生きるな。熱く死ぬんだ」。うーん。味があるなあ。

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