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2014年11月23日 (日)

映画「紙の月」とヘッジファンドの仕掛けと金価格(第750回)

映画「紙の月」とヘッジファンドの仕掛けと金価格(第750回)

 宮沢りえが第27回東京国際映画祭で主演女優賞を獲得した話題作。角田光代のベストセラーの映画化だ。子供には恵まれなかったが夫と穏やかな日々を送り、契約社員として銀行勤めをしている梨花。夫との間に空虚感がある主人公は若い大学生と不倫。顧客からあずかった現金を横領。生活は変わってゆく。疑いの目で見られ次第に追いつめられてゆく。

 平凡な主婦がなぜ?と考える。梨花は「銀行でおカネを扱っているうちに、『これは本物じゃない。なぜって紙だもの。』と思うようになり、そこRから巨額の横領が始まる。

 

 ペーパーマネーでない本物の貨幣、つまり「金」について、チャートで「底値」を暗示する動きがあった。11月7日に一時オンス1131ドルまで下落した。週足でみると長い下ヒゲがついた「たくり足」でテクニカルアナリストの宮田直彦さん(三菱UFJ証券)は「3年間の下落トレンドがこれで終了した可能性がある」としている。

 材料は何か。元FRB議長アラン・グリーンスパン氏は1029日NYでの外交問題評議会で講演とFT紙のインタビューで「金は唯一の保有すべき資産」と主張した。内容は次の通り。

 金は半分は商品なので景気見通しが弱いときは銅、原油などと同じに価格は下落する。

 しかし金は本質的には通貨、それもプレミア・カレンシーつまり最も重視さるべき通貨である。

 しかし、今後起こりうる「混乱」時に金価格は上昇する。

 その「混乱」とは、米FRBのバーナンキ=イエレン体制が行った量的緩和が引き起こすインフレである。QEは米経済に「可燃物を積み上げただけ」である。

 今後の金価格は「5年間にわたり上昇」し、その速度は「適度に」。

「マエストロ」と尊敬されたグリーンスパン氏の発言だけに、注目されている。

 一方国民投票でのスイス中銀の金買い増しの方は11月30日の投票で決まるが、これは反対の方が多いらしい。この方は期待しない方がいいが、金価格の先行きに私は強気だ。

 

 今回は11月20日に決算期を迎えるヘッジファンドが仕掛け安を狙っていることを警告したい。私はもちろん株式市場は強気だが、ごく短期の売り仕掛は十分にあり得る。

 11月17日のGDPマイナス1・6%発表時、500円を超える大幅下落があり、先物大量売りの威力を示したことはご存じだろう。プログラム売買の威力だ。

 下落予想に強い伊東秀広さん(プラザ投資顧問室)によると、日経平均先物のコールオプションを買った筋が1万6750のプットオプションを1万400枚購入している。そう大量ではないが、同調筋は結構多い。

 SQの12月11日までに、恐らく1万6500ぐらいにするつもりなのか。または現物の買いを大量に入れてあるためのヘッジなのか。恐らく前者だろう。前回の11月のSQが「幻のSQ」に止まったこともあるし。(「幻」とは現物の日経平均がSQ値に届かないケース)。

このところTOPIXや日経JPX400は上昇しても日経225種平均が安い日が多い。日経225を上昇させるには便利なユニクロ、ファナック、ソフトバンクの三銘柄は1割以上上昇した。現在PERは45倍で、上昇より下落の方が可能性は大きかろう。まだ何週間もあるが、要注意だ。売り材料?自民党の獲得議席数かも知れない。、安倍チルドレン119議席は民主党落選組のエジキになるだろうし。またオバマ大統領のたとえば移民についての演説の反応でのNY株の激動かも知れない。もうひとつ。格付け会社の日本国債の格下げ。CDスプレッドは上昇中だし。

 映画のセリフから。銀行の梨花の同僚が言う。「あれもダメ、これもダメと考えて止めていたことを全部とっ払って本当にやってみたいことは何だろうと考えてみた。徹夜だったわ」。梨花は言う。「何でもやってみたら?」何でもやれるヘッジファンドには要注意だ。

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