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2014年11月 1日 (土)

映画「ゴッドフアーザーPARTⅡ」と黒田バズーカ2(第747回)

映画「ゴッドファーザーPARTⅡ」と黒田バズーカ2(第747回)

 マリオ・プーゾォの傑作をフランシス・コッポラが三部作にしたが、このPARTⅡが私は最高と思う。ギリシャ悲劇を思わせる。74年の公開だから、もう40年前。アカデミー作品賞を含め6部門受賞したが、続編の第二作が作品賞を獲得したのは史上これが唯一の快挙だ。

 英国ロイター通信は10月31日の日銀の追加金融緩和を「バズーカ2」と命名した。

 昨年4月4日の量的・質的量的金融緩和の日の日経平均は200円安から引け値272円高で一日で472円だったが、今回は一時870円高。円レートは前回も今回も2円の円安で同じだったが、株高のインパクトは「2」が大きい。

 私の所に殺到したウォール街の運用担当者による情報収集はサプライズに満ちていた。昼休みごろまでは先物打診買いが少しあったらしいが、後場の寄りには売り優勢。ところが1時40分ごろに「バズーカ2」が発表されると、ヘッジファンドは一斉に売りの買い戻しと先物買い注文が殺到。日経平均先物の売買高は18万枚と5倍にふくらんだ。

 

 内容はご存じの通り。長期国債保有残の年間増加額を「プラス30兆円」の80兆円に。長期国債買い入れの平均残存期間を「プラス3年」の7~10年に。またETF、J-REITの買い入れベースを「三倍」に。実はこの第三番目の「3」がヘッジファンドには効いた。とくにJPX日経400をETF買い入れに連動させたのが日本株買いを後押しした。

 まあこれに加えて、補正予算とGPIFの資金配分の変更が加わった。引け後の日経平均先物が300円高になっているし、恐らく日本では連休の月曜日にも日経平均先物買いと円売りが進むに違いない。1万7000円以上はほぼ確実だろう。「年内1万8000」の声も聞く。GPIFの効果でNYダウも大幅高で新高値。

 

 しかし、私は目先の買い戻しと第二次円売り日本株買いとは別建てで考えるべきと思う。

 2012年野田解散、安倍自民党勝利、アベノミクス好感のときにはジム・オニールの「円売り日本株買い」の提案とジョージ・ソロスの投資が先導した。当時の日経平均8864円、1ドル69円50銭が魅力的な水準だったこともあり、1年で外国人投資家は15兆円も2014年一年間で買ってくれた。日本勢は14兆5000億円の売り越しだったから、外国人がいなかったら1万円も怪しかった。今回はアベノミクスによる成長路線がホンモノかどうかを外国人投資家に納得させられなければ、バズーカ2は画餅に帰してしまう。

 幸い11月には安倍首相は国際的な会議が続く。10~11日に北京でAPEC首脳会議、12~14日にミャンマーのネビドーで東アジアサミット、15~16日に豪ブリスベーンでG20.ここで消費増税以降ミニ不況になっている日本経済の立て直しを諸国首脳や外国プレスに確信させなくてはならないが、恐らくうまくやるだろう。

 11月17日に7~9月GDP第一次発表、改定値は12月8日。これを受けて10日ごろ再増税を決める。

 内閣府によると消費財の成長率引き下げは3%増税で0・9%、2%で0・7%。しかし原油安(6月バレル107・7ドル、最近79ドル)の成長寄与0・5%。円安15%(対ドル120円)とみて0・3%。大体ツーペーだ。そのうち輸出が伸びだし、値下げせず頑張っている日本の産業界にも企業収益の大幅増加というお返しが必ず、ある。

 上昇のとき外国人買いが入るソフトバンク。純利益を配当に回すと公約したアマダに注目している。ただしご投資は自己責任で。

 映画のセリフから。主人公マイケルが言う。「友を近くに置け。敵はもっと近くに置け。」。「ムダに生きるな。熱く死ぬんだ」。うーん。味があるなあ。

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