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2015年2月27日 (金)

映画「アメリカン・スナイパー」とピケティと格差問題(第764回)

 

映画「アメリカン・スナイパー」とピケティと格差問題(第764回)

 

 クリント・イーストウッド監督の最新作でアカデミー賞6部門にノミネートされ、興行収入記録樹立など話題にこと欠かない。私より5歳も上でなお現役を続けるこの人は、理想に思える。この映画でも主人公クリス・カイルをスーパーヒーローのように描きつつ、実際はその逆だ、と主張。反戦映画を作った。大変な傑作と思うが、作品賞はとれなかった。

 

 テキサス生まれの主人公は海兵隊で伝説と言われるスナイパー(狙撃手)として160人の敵を射殺する。しかしイラクに4回も出撃したクリスは心を次第に蝕まれてゆく。PTSDに同じく冒された元海兵隊員に殺されてしまう。

 

 講演会の後の質疑応答の時間に格差問題とかピケティ理論をどう思いますか、と聞かれることが多くなった。私は日本くらい先進国の中で社会主義が徹底している国はない。格差なんて言っているだけで、現実にはヨソの国にくらべると大したことはありませんよ、と返事している。

 

 なぜ?初任給とその会社の社長のサラリーとの格差が、欧米とケタ違いに少ないでしょう?質問者は中小企業の経営者が多いので、これでナットクする。これに相続税や所得税の海外に比べての高率も付け加えれば十分すぎる位だ。みんなこれでナットクする。

 

 ピケティも超凄い金額の収入を取っているのはアングロサクソン系で日本などは統計を見ても大したことはない。映画の主人公クリス・カイルが「伝説」とまで称えられたが、現実には機械音に過敏になったように、民主党が格差問題でオニの首を取ったようにピケティを振りかざすのはどうかと思う。

 

 格差を示す指数にジニ係数がある。低ければ低いほど格差は少ない。 OECD調べで31・4%。米国の35・7%、英国32・6%に比して低い。ただドイツ27・8、フランス27・3、スエーデン24・3に比較すれば高いが、お隣の中国は61%と推定されているのですゾ。また英エコノミスト2月14日号によるとクレディスイスが46カ国を調べたら最も裕福な10%の日本人が全体の富に占める比率はベルギーに次いで低かった。平等主義のノルウエー、スエーデンよりも低かった。

 

 

 

 ついでに。西川、下村さらにーと大臣の政治資金問が出てきた。官僚が情報源。ついでに安倍さんやり過ぎ、との声も。私は反対の声が高まれば高まるほど安倍さんのやっていることは正しいと思っているから、そんな世論調査にはのるな、と言いたい。何てったって選挙で勝ってるんだから。

 

 

 

 少々本題に入るのが遅くなったが、私の予想通り株価は日米ともに新値更新。原油安はまだまだ続くし、シェール革命もそう簡単にくたばるとは思えない。

 

 日本はとくに日銀とGPIFの株価下支え要因が、外国人とくにH・Fマネジャーたちに強く意識されている。イエレンFRB議長の証言で今後少なくとも数カ月は利上げはない。ギリシャの金融支援延長も4か月の猶予期間を得た。欧州株は金融相場が続いているがそろそろ一巡の気配。やはり上っ放れた日本株を狙いたい、という声がNYから聞こえてきた。

 

 木曜の200円高で相場の流れは明確化。しかし日銀のETF買いはこの2週間入っていない。信託銀行を通じた年金買いと外国人が主力。ただし個人投資家はまだ大して動いていない。

 

 鉱工業生産指数も金曜発表の数字は前月比4%増といい数字だったし、円もジリ安。となると自動車がいい。私はトヨタを買いそこなったと口惜しがっているある社長に富士重工がまだ割安、と申し上げたが。自己責任で。

 

 

 

 映画のセリフから。クリスは父から「世の中は悪いオオカミと弱いヒツジ、それを守ってやる番犬と三つある。オマエは番犬になれ。」と教育される。ここで必要なのは注意深い用心よりも目標に向かって走り、かみつく猛犬の勇気だろう。グッド・ラック!

 

 

 

 トリビアをひとつ。クリスの葬式のシーンでラッパ手の吹くメロディはエンニオ・モリコーネ!そうクリントの出世作のマカロニ・ウエスタン映画の名曲だ。なつかしかったア。

 

さて、2015年4月の講演会の開催が決まりました。

私は4月中旬にアメリカに行って、現地のファンドマネージャーやアナリストから直接情報を聞いてきますので、その情報を帰国後すぐにお伝えできる機会がこの講演会です。

日時:2015年4月25日(土)

会場:ガーデンシティ御茶ノ水

▼詳細およびお申込みはこちらをご覧ください

http://v6.advg.jp/adpv6/r/7py_12Ex

2015年2月22日 (日)

映画「フオックスキャッチャー」と3月16日暴落説(第763回)

映画「フォックスキャッチャー」と3月16日暴落説(第763回)

 アカデミー賞5部門にノミネートートされている注目作。「カポーティ」と「マネーポール」のベネット・ミラー監督。今回も見ごたえのある作品に仕上げた。

 現実に1996年に起きた殺人事件がテーマ。犯人は米国有数の富豪でデュポン家の御曹司で被害者はレスリングのコーチで金メダリスト。

 このコーチの弟でやはりロス五輪で金を獲得したマークに、ジョン・デュポンが自分のレスリングチームの「フォックスキヤッチャー」に参加を誘うところから話は始まる。

 米国ではマイナー競技のレスリングは金メダリストでも生活は苦しい。マークも兄のディヴを破格の年俸で呼ばれて家も与えられ、とりあえず世界選手権で優勝。順調に見えたが、ジョン・デュポンの奇行次第にひどくなってくる。大富豪で鳥類学者で切手収集家は全く家族の暖かさを知らない男で、母親から疎んじられている。マークはソウル五輪で負けて放れてゆき、チームの信望を集めているディヴをジョン・デュポンは射殺してしまう。理由は?いろいろあるが、真相は、わからない。

 このところ「3月16日に暴落があるって噂がありますか」という問い合わせが何件かあった。週刊現代で日本株にブラックマンデーのような暴落があると予言している、と。早速読んでみて吹き出した。この記事を書いた人は、何を考えているんだろう?早速、ジョン・デュポンを思い出した。

 

 下げの理由の第一が「中国リスク」だそうだ。3月5日に始まる全人代で成長率が7%前後という市場予想から下の目標が16日に発表されると市場が動揺するー。バカ言っちゃいけない。電力消費4%の国がもともと7%というのが粉飾決算で、今さらどんな数字が出ても「動揺」なんかしない。

 第二が日銀の金融政策決定合、だそうだ。三度目のサプライズ緩和で3月に前倒しされ、円安と物価高がひどくなる。

 

 これもバカ言っちゃいけない。いま日銀の独立性を尊重しつつ、安倍内閣は物価目標の期限を先延ばしする共同声明を検討中。原油安で2%の物価上昇が「2年以内」の目標が現実的でなくなったのをカバーする策だ。前向きの取り組み、と評価されるべきだろう。

 第三がFRBの3月17,18日に開かれるFOMC、だそうだ。利上げでリーマン以来6年続いた超金融緩和が終わる。そこでー。

 バカも休み休み言ってもらわなくては疲れてしまう。こちとらは忙しいんだ。

 

 暴落、例えばブラックマンデーのようなたった1日で25%もNYダウが下がる事態は、長期金利が急上昇するのがいわば前提になる。いま、日本も米国も、長期金利は上昇どころじゃない。PERだって割高じゃない。いまの金融は緩和状態で、暴落が起きる状態ではない。

 とりあえず日本株。TPPに絡んで海外の長期の投資家が昨年末から買ってきたのが上ッパなれた背景。日銀のETF買いは2月に入って10日以降入っていない。原油安のプラスはご存じのとうり。

 それに輸出数量が昨年後半、7^9月1%プラス、10~12月4%プラスと前半のマイナスから陽転、特に1月は自動車がほとんど横這いでも、非価格競争が強いおかげで増加しているのが目を引いた。恐らく今年前半に貿易収支は黒字化する。最近の東京株式市場は、円高でも株高になる日が増えたし、TOPIXより日経平均に影響力のある業種の上昇が目立つ。自動車株、一流の銀行・証券株、建設株、これが戻り高値更新の主役だ。

 成長率もIMFの2015年予想は1月に0・8%から0・6%に引き下げたが、私は1・6%とか1・7%に行くと思う。そして来年は2%台へ。

 

 それでも5月16日に下がったら?まあ私の負け。その節はどんな悪口もお受けします。このブログは投書はフリーです。講演会ではじゃんけんに勝った方3人に私の髪の毛を3本抜いて、これは私にとって大損害だから、これをペナルティにしますと申し上げている。

 映画のセリフから。デュポンの宣伝用映画を撮る技師がディヴに「デュポンさんはメンター(導師)ですよね」と強制する。週刊現代の記事ではひところ1ドル50円を予想してもてはやされた女性教師がメンターのようなコメントを述べていた。ああいやだいやだ。週刊誌は売れればいいんだろうが、無責任な発言には本当に困ってしまう。円高説では企業が損をした向きが結構多かったのだが。

2015年2月15日 (日)

映画「イミテーション・ゲーム」とドル高を生む意外な材料762回

「映画イミテーション・ゲーム」とドル高を生む意外な材料(762)

 このところ急速に人気を高めている英国の二枚目ベネディクト・カンパーバッチの最新主演作。アカデミー賞八部門にノミネートされている秀作。まだ未公開だが試写会にご招待されたので。えへん、いいでしょう。

 時代は第二次大戦中。ナチスドイツの暗号エニグマ(ギリシャ語でナゾの意)を解読した天才数学者チューリングの物語だ。解読成功で連合軍は勝利を早め、1400万人の命を救った。天才にありがちな偏屈な男だが。彼こそ現代のコンピューターの原型をつくったパイオニアだった。

 暗号解読に成功したのは事務所に勤めるタイピストの何気ない一言、思いがけない事件が意外に大きな結果をもたらすことは、ままあるものだ。

 

 24日、米オバマ大統領は意外な発表を行った。

 「HIA2」とでもいうべきもので、「本国投資法2」である。2005年ブッシュ政権のときに行われた雇用創出法で景気対策のひとつとして盛り込まれた。

 海外に子会社を持つ多国籍企業が本国の親会社に利益を送金する場合、1年に限って税率を5・25%に引き下げた。当時海外での留保利益は1兆ドルと推定されていたが、3000億ドルが米国に還流した。2005年は2001年から八年間続いたドル安の流れの中で、唯一のドル高の年になった。

 現在の海外留保利益は2兆7000億ドル。前回と同じく三分の一なら9000億ドルの還流が予想される。これは総額で1年ではないが。

 というのは今回のオバマ提案は①連邦法人税の実効税率現行35%を28%へ②海外で留保された利益の本国送金には14%課税と2005年の引き下げ幅を下回る③1年限りの時限立法でなく恒久措置、というものだからだ。

 シティグループ証券のチーフFXストラテジスト高島修さんは、「新制度が実行段階に入るまで、一時的に米企業による米ドル買いは例年より減ることになる」と現実には一時的にドル安円高、と見ている。

 高島さんは従前から、今春までは日米双方が「円安は歓迎されない」。理由はTPP交渉が佳境を迎え、日本国内では統一地方選挙が行われるから。野党が円安批判を行っているのはご存じだろう。 

 私も先週117~8円の水準に戻したことはその証拠と思う。

 また私は木曜日の大幅な株高が、1円以上の大幅円高にもかかわらず達成されたことを注目している。

 以前から私は4月の選挙前は、経験から3月高と主張してきた。株式市場は、いよいよ中期の目標2万円に向けて動き出したように見える。

 

 映画のセリフから。三回も出てくるが「時として、想像もつかない人物が誰しも予想していなかった偉大な仕事をやり遂げる」。ほんの4,5年前の民主党政権時代、デフレと円高の悪循環の時代にもっともらしい顔して1ドル50円説を主張していたエコノミストがいた。当時現在のようにこれだけ労働力不足になり、企業収益が新記録になるなんて、一体誰が予想したか、円安の効果は大きい。いくら強調してもしすぎることはない。

 トリビアをひとつ。エニグマに絡んだ小説で、あの丸谷才一さんが絶賛した本がある。私も久しぶりに読んだがメチャ面白い。ぜひご一読を。

 「エニグマ奇襲指令」マイケル、バー=ゾウハー著ハヤカワ文庫。「スパイ小説としても泥棒綺譚としても実にうまく出来ている」(丸谷才一、オール読物2007年11月号)。

 

2015年2月 8日 (日)

映画「12人の怒れる男」と原油安の今後と好循環(第761回)

映画「十二人の怒れる男」と原油安の今後と好循環」(761)

 恐らく映画史のベスト10に必ず入る傑作。白黒スタンダードで1957年作品。主演ヘンリー・フォンダ、監督シドニー・ルメット。十二人の陪審員たちの討論だけのドラマだが、緊迫感が観客をぐいぐいと引っ張ってゆく。リメークもあるし舞台にもなって私はみんな観た。

 父親をナイフで殺した、として殺人罪に問われた少年を裁く陪審員十二人のやり取りで始まる。ヘンリー・フォンダ演じる八番が言う。「十一人が有罪だ。私が賛成したら簡単に死刑が決まる。ヒトの生死を5分で決めて間違ったら?もっと話し合おう。」

 八番は冷静に、証拠や証言の矛盾点を指摘し、次第に有罪派は無罪に変わってゆく。三番が最後になるが自分の息子に裏切られたため若者に異常な憎しみを持っていた。手帳から落ちた息子の写真を破り、泣き崩れる。この役はリー・J・コッブで名演だった。

 

 一見もっともらしく見えた証拠、証言も精査してみると怪しくなる。いま世界中の関心を集めている原油安の今後だが、40ドル台の下の方で下げ止まり説が出ている。折からの米国雇用統計の好調な数字もあって、バレル10ドルの上昇をみた。

 材料になったのはダボス会議でのOPECバドリ事務局長の発言で、たとえば「原油価格が25ドルか20ドルまで下落することはない」「原油価格は回復しているだろう」と。

 またIEAの主任エコノミストのピロルも「年末までに上昇圧力がかかる」と楽観的な見方を示した。

 当然、先物市場で売り方の買い戻しが起こり、20153月限と20163月限の間のサヤは拡大した。これらの数字と事実関係は大起産業のアナリスト小管努氏調べ。この人は良く情報を調べる優秀な人だ。

 またEIAによると全米の原油在庫が通常減少する時期なのに、ここ3週間の間に1,240万バレルもの急増を見せている。前年同期比4665万バレルの増加(116日現在)。「2月中に4億バレル台に乗せる可能性も」と小管氏は言っている。需給の調整はまだ続くということだ。

 私は石油産業の経営者の見方の方を信じる。ダボス会議でBPのダドリーCEOは「確実に1年、私自身は多分23年原油安は続くと思う」と述べた。

 このところ連続して発表されている予想外の金融緩和は、この原油安が引き起こしたものに違いない。

 2015年に入り、ルーマニア、インド、エジプト、ペルー、トルコ、カナダ、デンマーク、パキスタン、ロシア、ブルガリア、オーストラリアが利下げ。ECBの欧州版QE、それにスイスの通貨防衛政策の放棄なども加わる。世界的なディスインフレが発生しつつある。

 となるとドル高。しかし米国ではそろそろ悲鳴が上がり始めているし、TPPに絡んで上下両院で円と人民元に関心が集まる。最近ルー財務長官は「日銀はFRBと同じことをしているだけで正当な権利がある」と証言した。一時121円を付けた円レートは、当分は1168円ぐらいの現在のゾーンにいるのが日米双方に居心地がいい水準だろう。

 原油が低水準で推移することは、98%のエネルギーを輸入しているこの国に大変な好材料になる。内閣府の試算原油価格半減シナリオによると、1年目でGDP12%増」(56兆円))、2年目で17%増(82兆円)。つまり消費増税の分はほぼチャラになり、いろんな効果を考えると、日本経済の2%以上の成長は十分可能になる。

 いまアベノミクスへの疑問を言う本が良く売れているらしい。やれハイパーインフレだのとめどない円安だの株価大暴落だの、ロジックからみておかしくても、ともかくヒトを脅かす文言が並んでいる。私はそんなライターを軽蔑するが。いずれ答えははっきりするだろう。

 

 映画の時代は1959年代なので、エアコンがない。熱い部屋に扇風機が1台あるが故障で止っている。それがドラマの中途で動き出し、全員がホッとして討論が一挙に進む。

 時代が変わろうとしている。安倍さんの狙う「好循環」が始まる時期は近い。

2015年2月 1日 (日)

映画「アゲイン 28年目の甲子園」と株価の行方(第760回)

 

映画「アゲイン 28年目の甲子園」と株価の行方(760)

 

 重松清の最新作の映画化。実在する「マスターズ甲子園」という年齢35歳以上のOBたちがプレーするイベントが舞台だ。夢を復活させたオヤジたちの物語だ。野球映画にハズレなしで面白く出来上がった。主演は中井貴一。46歳で仕事に張りがなく離婚した妻は亡く、一人娘とも絶縁状態。

 

 そこに高校野球部時代のチームメイトの娘が27年分の年賀状をもって訪問して来る。このチームメイトは28年前事件を起こした男で、震災で死亡していた。娘はボランティアとしてマスターズ甲子園への出場を主人公に求める。

 

 

 

 NY市場の動きがどうも弱い。また世界の景気動向を判断するのに便利なバルチック海運指数もまだ下げ止まりの気配が見えない。

 

 東京株式市場の方も、1月中旬にギリシャ問題とスイス・ショックでNY安が起きたのにお付き合いして下げたが、回復は遅々としている。

 

 

 

 NYも東京もオモテには出ないが①7月に適用開始になるボルカー・ルールによる規制で手持ち証券の整理が必要②原油価格の低下が取引に使う米ドル流動性の低下③産油国の一部による主にNY株の売却、などが両株式市場に影響を与えていると思う。

 

 ごく一例。①ではニューエッジ証券が日本での先物業務を縮小した。同社は仏ソシエテゼネラルグループで本社の債券保有の日本株でのヘッジ買いで14%で首位という高いシェアを持っていた。ところが今年中に業務を縮小しているのは親銀行の自己勘定での債券保有の業務撤退しか理由は考えられない。恐らくスイスショック プラス ロシア不安からだろう。ニューエッジ証券は昨年末から1月にかけ日経平均先物建玉を25億株から10億株に大幅に減らしている。かつてない買いポジション縮小である。海外ではTOPIX先物は上場されていない。

 

 ②現在の石油日産9000万バレルだから、昨年高値110ドル台なら1日ほぼ100億ドルの資金が流通する。これが今45ドルだから40億ドル。年間では36500億ドルから14600億ドルに減る。

 

 ③ノルウエー、中東など産油国の国営投資ファンドは6500億ドル。日本株はサウジを除くと少ないがいぜんNY株は大きい。またエネルギーセクターの下げでもNYには痛い。

 

 従前から若林栄四さんや宮田直彦さんなどテクニカルアナリストがNY株に弱気を言ってきたが、たしかにNYは怪しい。

 

 ただ、私は日本株強気を変えない。NYへのお付き合い下げの日は、もちろん、あるかも。しかし最近お付き合いの日は少なくなった。GPIFと日銀ETF買いの神通力に加えて、原油安、円安、増税延期というトリプルメリットが効いている。

 

 心配なのは後藤さん殺害の事件だ。私は極悪非道のISISを心から憎むが、どうみても株価が上がる材料じゃない。

 

 ただこのブログにも書いたが、買いの注文を出している人はかなりなプロで、下げの日でも大幅な下落幅にしていない。

 

 肝心の景気。216日に発表される10~12月期GDPは聞くところではプラス23%は固い、とか。

 

 嶋中雄二さんは「先進国の世界景気の先行きを示すOECDの景気先行指数が7月以降11月まで5カ月連続して上昇した。ここから見る限り、今後半年から1年間程度の世界経済は順調に回復傾向を辿る」と言っておられる。また嶋中さんが所長の景気循環研究所は「アジアから日本企業が日本に戻す国内回帰が進んでいる」とも。安倍内閣が期待する好循環への期待が出てくる。

 

 私は以前から「NY株は下げても日本株は上がり、X型になる」と述べてきた。この見方を私は変えない。

 

 セクターはどう見ても電子部品が魅力的。タイヤも。

 

 

 

 映画のセリフから。主人公が言う。「(甲子園は)思い出ではなく、目標だ」。私のブログは(いつでもそうだが)私の将来に対する、いわばビジョンだ。確信しているが、保証ではない。それでも、原油安のメリットの最大の受益者は日本だ、という事実は変わりはない。私は強気だ。

 

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