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2015年11月 6日 (金)

映画「マイ・インターン」と郵政公開と市場の今後(第799回)

 

映画「マイ・インターン」と郵政公開と市場の今後(第799回)

 

 心温まるお勧め作品。ナンシー・マイヤーズ監督は古いハリウッド・コメディの雰囲気を復活させた。主人公ジュールス(アン・ハサウェイ)はNY拠点のファッション通販サイトの運営で大成功。仕事と家庭を両立させ、人もうらやむ30歳。

 

 この会社が福祉貢献のため老年の見習社員を募集したら70歳のベン(ロバート・デ・ニーロ)が応募。自己紹介はYou Tubeとか社員への指示は原則メールとか。戸惑いながら若者ばかりの会社の中で存在感を高め、信頼されてゆく。その過程が面白い。

 

 ところがCEOジュールスに問題発生。経営を任せるベテランを上司に迎える案が部下から提案される。一方、子育てを任せていた主夫の旦那は浮気。さあ、どうなるか。ベンが助力する。

 

 

 

 日本郵政と同社傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命三社の株式が四日東証一部に上場された。株価は上々で、投資された向きはニコニコだろう。

 

 現在の三社の取扱商品や資産運用両面での制約は、次第に撤廃される。事業拡大が見込める。

 

 また需給もいい。95%の公開株は個人向けで、機関投資家はわずか5%。三社ともTOPIX組み入れが12月末に行われるので、大量買いは必至。値上がりの確率は大だ。

 

 市場全体へのプラスも。一例としてかんぽ生命の有価証券投資をみると2014年度末で①公社債75・7% 64・3兆円 ②外国有価証券2・33% 1兆9815億円 ③株式0・001% 984億円だ。

 

 総資産計85兆円は2位の日本生命を20兆円上回る。他の生保並みの6~7%に規制緩和されること確実なので6兆円の買い余力が生じる。映画のジュールスにベンが協力するように株高への強い材料。「プールの中の新しいクジラ」だ。

 

 

 

 日経平均はここ3カ月で「逆三尊」という底入れ完了パターンを形成した。

 

 大底は9月29日の1万6901円。両脇の二つの谷は9月8日の1万7415円、10月15日の1万7758円、これを指摘した野村の山内正一郎氏は

 

 「1万9200円近辺にフシがある。200日移動平均の1万9172円。一日均衡表の『雲』上限1万9181円。8月28日の戻り高値1万9192円。ここいらを抜くには時間がかかる。」と予想している。

 

 他のテクニカルアナリストも、6月24日の2万868円で中期的な天井をつけた、とみる説が強い。

 

 では、こうした大勢観をにらんでどんな業界を選ぶか。

 

 建設、土木、道路、浚渫は昨年来の高値を抜き、強い動き。マイナンバーに絡んで情報通信も。それに前記した郵政三社。

 

 

 

 もちろん、コワ-い話は文字通りヤマほど。ドイツ銀行の7~9月期は大赤字で無配。CDSの投げ売りをしているし、VWのスキャンダルは拡大一方。中東産油国の金融資産はいまの原油安が続けば5年以内に枯渇するというIMFの発表。そして中国崩壊説を主張する本が山のように積まれた本屋さん。また円安が円高に反転するとみる為替も専門家。

 

 これじゃあ、いくら安倍首相が設備投資や賃上げに手元資金を回してくれ、と要望しても「ナシのツブテ」になる。長期に不安があると経営者はヘジテイトするに決まっている。ただ、日本の株価は上昇する。12月に2万円以上。

 

 

 

 私はFRBが12月に利上げしたら、NY連銀総裁が言う通り「米国経済がそれだけ強い」証拠と思う。過去の例を見ても、米国利上げ開始は日本株の上昇スタートだ。

 

 やらないかも。イエレン議長は決断のできない女性だから。ある人に聞いたが、英国のマスコミがFRB議長代々のインタビュー記事をまとめて最後にゲラ刷りを見てもらった。グリーンスパンは「すぐOK」、バーナンキは何行か直し。ただイエレンは8回も直したとか。

 

 それでも利上げするのは「英国中銀がやるから」。それが肝心の英国がやらないと11月5日に発表。

 

 まあどちらにしてもこの材料は市場はとっくに織り込んだと思うが、日本株の足をひっぱる材料じゃない。

 

 

 

 映画でデ・ニーロが演じるベンに「年をとる」ことを非常にポジティブに描く。歳をとっても若者を上回るくらい仕事ができ、70歳でも恋愛もできる。

 

 ベンが言う。「フロイトによると愛と仕事が人生のすべてだ。音楽家の引退は音楽が体の中で消えた時だ。私の体の中には音楽が、まだ、ある。」私も80だが、体の中に音楽が生き生きと存在している。これからもまだ頑張るつもりだ。

 

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