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2016年2月26日 (金)

映画「ディーパンの闘い」と円高・株安のHF仕掛け(第815回)




映画「ディーパンの闘い」と円高・株安のHF仕掛け(第815回)

 第68回カンヌ映画祭で最高賞を獲得した秀作。難民が滞在を許可されたのちに文化や環境、言語の違いで直面する差別やアツレキ。そこから発生する暴力的破壊を取り上げている。監督は「真夜中のピアニスト」のジャック・オディアール。

 26年間も続いたスリランカ内戦の「タミル解放の虎」の兵士で、政府軍との戦闘で妻子を失ったディーパンは赤の他人を妻と娘と偽りフランスにのがれる。審査を何とか通りパリ郊外の集合住宅に住み、主人公は団地の管理人、偽の妻の家政婦、娘は学校に。

 この団地は麻薬密売組織の拠点でリーダーは妻が世話する老人の甥。そこから三人は抗争に巻き込まれてゆく。ディーパンは自分の中では終わっている闘いを再開しなくてならない。スリリングな展開だ。

 昨年末からの世界的株価暴落は何とかショックという名がついていない。世界的なテールリスクつまりブラックスワンがいくつもあるからだろう。

 みんな原因は外国。中国?中東?米国のジャンクボンド?日本は国債への中国買いによる円高、中東SWFの日本株売り。そして両方を加速化拡大化したのがヘッジファンド―という構図だ。私が恐れている欧州の大手銀行の「第二のリーマン」化で不安が顕在化して終わりになるのだろう。時期は9月のドイツの選挙後と考える。

 そのあたりで円高、日本株売りが完全に終了。日経平均「3万円以上」まで長期上昇が続くと私は確信をもって予想する。

 目先は「円高・株安」の“ジャパン・トレード”のウラ返しが進行するだろう。円の対ドルチャートで見ても、2014年以降の動きは「ヘッド・アンド・ショルダー」つまり三尊型の天井。最安値は昨年6月の125円で、あるチャーチストは1ドル105円というオソロシイ値を予想している。

 つまり長期ドル高円安は終わった可能性が大きい。本来円安になるはずのマイナス金利が効果を出す前にかなりな円高が起きる。

 では日経平均は?去る2月の1万5000円割れでセリング・クライマックスは終了した。また、中国人民銀行総裁の発言から推しても、とりあえず終わりだろう。ただし、ヘッジファンドの円の買い持ちは、2012年以来の高水準で、まだ大もうけを狙っていることはお忘れなく。彼らは財務省の言う「危ない日本の債務」説は信用していない。

 株価に話を戻す。産油国のSWFの株売りだ。

 昨年のSWFの売りは(もちろん米国中心だが世界的に分散)2133億ドル。2016年4かりに原油価格430~40ドルと仮定するとある専門家は4000億ドルの売りがあると予想している。ことし1,2月のようなことはないだろうが、5匹のクジラが頑張っても、市場の7割を占めている外国人の力は無視できない。

 日本株の動きは円建てNYダウと酷似している。米国株の動き次第ではPERやPBRで割安水準に達しても、なお売られることも、あり得る。そこは買いチャンスととらえたい。

 結論。ミセス・ワタナベは円売りドル買いはおやめなさい。株の方は案外維持コストが高いが、日経ベアのETFをタイミングを観て狙うのもこうした時期には一策に違いない。またSWFの持っていない小型、または低位銘柄で業種の良いものを狙うのも、いい。

 普通なら映画のセリフから、なんだけど今回は「難民」という大テーマのトレビアを。兵頭二十八さんのブログからの一部引用です。

 TVに出る「難民」の正体は政治難民ではなく貧困ですらない、密入獄ブローカーに大金を払い、国境での官憲の詰問への答え方も教えてもらう。中東、アフリカ、欧州では「人間密輸」ビジネスはすでに昨年10億ドル産業になっている。

 またTVが報じる「難民」の二割がシリアからで残り7~8割はかせぎのチャンスを求めてきている若い男たちの偽難民はリピーターも多く、西欧では必ず指紋と虹彩をとって人工管理局と警察で共有している、とか。

 あとオマケだ。遺体を焼くときの音楽がヴィヴァルディの「ニシ・ドミヌス」第4番「主は愛する者の眠りを与える」。これはいい曲で007のスペクター」でも使われていた。

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