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2016年4月22日 (金)

映画「スポットライト世紀のスクープ」と永久債(第823回)



映画「スポットライト世紀のスクープ」と永久債(第823回)2016・4・22

 今年のアカデミー賞で作品賞と脚本賞を獲得した秀作。ボストン・グローブ紙がカトリックの神父による児童への性的虐待を暴いた事実を画いた。スポットライトとは新聞の特集ページのことで敏腕の記者四人が、苦悩と怒りを抱えた被害者たちに話を聞き、隠蔽工作を行う教会側と渡り合う。

 ジャーナリストとしての使命感がすごい。映画の中で主力の記者が判事に、決定的な証拠で秘密にされている文書の公開を求める。「君の探している文書は、かなり機密性が高いね。これを記事にした場合、責任はだれがとる?」

 「では、記事にしない場合の責任は?」いいセリフで、私はしびれた。

 

 今回、私が書こうとしているテーマは誰も言っていないから、スクープだろう。

 私はヒトさまが見つける前に株価や経済に影響を与える事柄を「発見」して来た。ドイツ銀行問題にしてもベンガジゲート、Eメールゲートも、古くはシェールガスなどだ。

 「永久債」はちがう。私にいつもヤマのように情報を送ってくれている富国生命の株式部参与の市岡繁男君が最近送ってきてくれたものだ。これは、と思って複数のヘッジファンドのマネジャーに聞いたら、実はウラが取れた。そうとうにこの情報の信者がいた、ということだ。

 その情報とは次の通り。

 「日銀は保有する国債の償還期限を無期限としたうえで、ゼロ金利に固定するのではないか。

 理由だ。日銀が購入可能な国債が限られており、今年末か明年初めには国債購入額の縮小(テイパリング)を発表せざるを得なくなる。

 実は先ごろのマイナス金利導入は、国債の金利をマイナス領域に落とす必要があったからだ。これならゼロ金利の永久債を発行しうる。」

 ヘッジファンドは例によって4月27,8日の政策決定会合で発表される、と性急だが、そんなに早いのか、どうか。

 私は財政再建策の一助に永久債は役立つと思う。借換債が金利ゼロになれば政府にとり600兆円の国債の支払う金利11兆円は(6年はかかるだろうが)ゼロになる。

 また30兆円とも40兆円ともいわれるタンス預金の吸収策にもなるだろう。相続税も贈与税もない、というのは相当魅力的だ。

 市岡君は、4月12日の、オバマ、バイデン、イエレンの三者会談に注目している。前日11日にFRBは特別緊急会合を開き、翌日に正副大統領同席でFRB議長と会談した。これは2914年11月以来で、副大統領の同席は異例だ。安全上の問題があるから、だ。日銀から永久債について打診があったのでは、と市岡君は見ている。

 私は2009年ごろ麻生内閣時代に永久債が真剣に検討され、その推進役が菅玄官房長官であったことを思い出した。役者は揃っている。また安倍総理も先般の米クルーグマン教授との会談でマイナス金利の時代の国債発行について前向きの発言をしている。

 ここ2週間、外国人は買い続け4月18日(月)の大幅下落は翌日からモーレツ買い。円レートも大きくはないが緩やかな円安。少なくとも、もう円高、株安の悪循環は見られない。永久債の情報は、やはり洩れているのではないか。

 このブログは金曜夜に期待されているから、22日に送信するつもりだが、23日の土曜日にはシカゴ通貨市場での動向に変化があれば書き足すつもりだ。リスク・オンへの転換がより明確になるから。

 結論。私の4,5月に1万8000円台の上の方、というシナリオは確度が高くなった。

 不安材料のひとつだった産油国の売りも、原油高で一安心。加えてサウジがアラムコの株式公開のためアドバイザーとしてJPモルガンとマイケル・クラインを指名し準備に入ったことで不安感は減少した。

 中国の方も予想通り、「突然死」というかハードランディング説は消えつつある。代わりに英国のEU離脱が懸念材料だが、米国株高はそこらをヨコに見ながら上がっている。ここらが大きく崩れなければ大丈夫だろう。

 

 映画のセリフから。スクープ発表直前の上司を含めた会議で、これまでこの神父の問題を取り上げずに来たことを反省する部下にトップが言う。「オレ達はふつう暗い道に立っていて見通しがつけられない。しかし時に光がやってきて行くべき方向がわかる。その時には行かねばならない。やろう。」

最後になりましたが、熊本の災害の被害者の方々、不幸にしてお亡くなりになったかたがたに。お見舞いとご冥福を心よりお祈りします。


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