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2016年6月 3日 (金)

映画「神様メール」と安倍首相とFRBとヒラリー(第829回)




映画「神様メール」と安倍首相とFRBとヒラリー(第829回)2016・6・4

 小品のメルヘン映画で欧州で大ヒット中。監督ヴァン・ドルミル。何と神様がベルギーのブリュッセルに住んでいて妻と娘との三人暮らし、パソコンで世界中の人に意地悪をしているという設定。横暴で専制的な父親に反抗する娘エアは兄のイエス・キリスト(なぜか像だが)に教えてもらって脱出。その前にパソコンを勝手に操作し全ての人の余命をメールで宣告してしまう。

 各国の抗戦地域では戦闘が停止し、各人は自分の残りの人生をどう生きるかに集中しはじめる。

  10歳の娘エアは「新・新約聖書」を書くため短い余命の人6人を「使徒」として選び、会いに行く。皆知らないうちに自分を檻に閉じ込めて生きているが、死を予感して初めて「生」をつかむ。そしてハッピーエンド。

 

 6月1日の安倍首相記者会見での消費税延期の時質問で「2019年10月の前に自民党総裁任期が来るが」に対し、全力を尽くすと答えた。他に答えようがなかったのだろう。本当に政権の「余命」のうちにデフレ脱却好転ができるかどうかは、神のみぞ知るだが、円高はあっという間に進み、東京株式市場はおそらく国債格下げを見込んだのだろう。下落した。財源がはっきりしないのが投資家に不安を呼んでいる。私は埋蔵金と呼ばれる特別会計の利用で赤字国債は出さずにすむ、と予想している。

 海外マスコミの反応は厳しい。5月に入って外国勢、主としてヘッジファンドは日本国債を売買シェアは27%、保有残高シェア11%(昨年はそれぞれ15%、6%)と高い。残高は110兆円。

 ヘッジファンドが日本国債を買うのは、実はサヤが取れるからだ。利率マイナス0・8%なら額面100万円の10年国債を100万8000円で買い、日銀に101万円で売ると0・02%の差益がでる。だから買っていた。

 実は現在国債の利率マイナス0・1%台とジワジワと上昇している。投機筋は格付けが下げられたら日銀が買い切れなくなって国債価格は急落(利回り上昇)を狙っているのだろう。しかしその狙いは今回も外れるのではないか。理由はカンタン。この国債の需給からみて「悪い金利上昇」は具体化しない。まだ余命はある。

 私は秋には中国かトランプかFRB利上げが誘発する何らかの衝撃か、中東がらみかユーロの分裂か、ともかく世界的ショックがあって、そこで安倍政権はヘリコプター・マネーに踏み切る。これが長期の物価上昇につながり株高。そうでない場合はロシアと北方四島の件でカタをつけて、財政刺激の代わりに北方開発を進めるシナリオ。秋の押し目から長期株高を予想する理由のひとつだ。

 第一のシナリオは高橋財政の再現で、第二の方はガス・パイプラインでのエネルギーの対中東依存度低下がメリットになる。国内のパイプライン敷設も(恐らく第三セクターを使うだろうが、成長に寄与するだろう。

 EメールゲートでFBIがヒラリーを提訴し、米民主党は代打としてジョー・バイデン副大統領と女性上院議員による出馬のストーリーが方々で云われるようになった。本当はサンダースじゃないかと思うが、民主党首脳部はどうしても異端児を回避したいのだろう。

 

 トランプはネオコンを有力スタッフに四人入れており、軍産複合体、イスラエル後援勢力の支援がある。ヘッジファンドのマネジャーには、内容はかけないがとんでもない展開を予想する向きもいる。これは11月待ち。

 

 一方FRBイエレン議長が利上げする可能性はゴールドマンによると35%、7月で25%。イエレンさんはなかなか決断できない人のようだから本当にやれるのかどうか。やれなかったら―。来年以降米国景気が悪化したら、金利引き下げのノリシロが余りにも少ないので、マイナス金利になるだろう。欧日米の順で世界中マイナス金利かなあ。

 リーダーも世界の警察官もいない2016年。中国本土株のETFにカラ売りがここ何週間かで急増、昨年8月の上海株急落直前と同水準のの売り玉が蓄積されている。

 いっぽう、米国ではシェール企業大手7社の1~3月期は大幅欠損。ハイイールド債市場の不安感はある。こちらの方はメジャーオイルがいいガス田を持っているところは買収するから、大事になるまい。やはり、中国か。

 長期強気、超強気。しかし目先は今年の高値をつけた後弱気。これが私の見方だ。

 

 映画のセリフから。神様の娘エアが「新・新約聖書」を書いてくれと頼んだ老人が言う。「若いお嬢ちゃん。人生はスケート場だ。大勢が滑ってころぶ。大勢が滑ってころぶ。」人生七転び八起きです。

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