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2016年9月24日 (土)

映画「マダム・フローレンス!」と日銀、FRBとトランプ(第845回




映画「マダム・フローレンス!」と日銀、FRBとトランプ(第845回) 2016・9・25

 近く開かれる東京国際映画祭のオープニング作品で、実話をもとにした心温まる佳作。公開は12月だが試写会で観ました。主役はメリル・ストリープ、その夫でマネジャーがヒュー・グラント。

 1944年10月に音楽の殿堂カーネギーホールは満員、ホールの外に入りない聴衆たちがいた。偉業は現代まで語り継がれ、今でもカーネギーホールのアーカイブ。一番人気だ。

 

 ところがリサイタルの主役、ソプラノのフローレンスは資産家未亡人で社交界の花形だが、ものすごい飛び切りオンチ。メリル・ストリープは本当は歌はうまいのだが、メチャクチャな音程はずしで笑わせる。夫のシンクレア(ヒュー・グラントはこの致命的な欠陥を気付かせないで、フローレンスが自分自身を偉大な音楽家と信じきっているところが何ともおかしい。それを気付かれまいと夫はお人好しのピアニストを雇ったり評論家を買収したり、仲間内でのリサイタルに止めていた。ところが大ホールで歌いたいと言い出したのでー。そこから騒動が始まる。ヒュー・グラントはオスカー候補と言われているが、さもありなん。巧い巧い。笑いと感動の実話だ。

 

 日銀が発表した新金融政策は正直言って評判が悪い。嶋中雄二さんは「過去5回の経験から「量」の拡大なしに為替円安と株価上昇を同時に引き起こすことが出来たためしはない」と述べている。

 嶋中さんは「安倍政権の上げる2020年度名目GDP達成のためには(1年半のタイミングを考慮すると)2019年度上期までマネタリーベースを年率92兆円20・4%増で拡大させる必要がある」とも。

 好意的な見方をしているベン・バーナンキ前FRB議長も「10年もの国債の利回りを0%に維持するのに80兆円も必要か、逆に足りない場合もあり得るのでその部分は『分からない』」。またこの0%の長期金利維持政策はヘリコプターマネーを連想(間違いなく連想だけです)させる」とブログに記している。果たせるかな、その日は別にして円高株安。

 

 ウォールストリートジャーナル9月22日付は「日米中銀が正反対な動き、投資家は板挟み」という記事を載せている。FRBヘレン・イエレン議長は利上げの年内実施を示唆した。

日銀とFRBの政策は、市場をリスクにさらしている、と同紙は指摘している。日本の方は0%長期金利の目標維持を市場が(恐らくヘッジF)が日銀の決意を試す可能性。一方FRBの方は利上げだから、世界の資金の流れが変化する恐れが起きる、と、当たり前だ。円高を押さえ込んでいた米財務省は円売りドル高の流れが発生したら止められまい。今回のFRBは発表でそれが12月とかなり暗示されたことは大きい。

 

ただ、イエレン議長の性格を考えると、またまた延期、利上げ来年は来年、の可能性もある。

ある欧州の有力紙元主筆から聞いた話。歴代FRB議長のインタビューを一面に取材して書いた経験だが、まずグリーンスパン氏は2,3語訂正する程度、バーナンキ氏は2,3行、だからFAXを送るのは1回でOKだった。

ところがイエレン現議長は何と8回も訂正を入れて来たので、新聞の締め切りに間に合わなくなり難儀した、とか。

だからこそ地区連銀の理事たちが、FOMCの前のスピーチで利上げすべし、と息巻いてイエレン議長のおしりを叩いている、というわけだ。

 

まるでマダム・フローレンスの音程の方が半音どころか一音ちがうように、米FRBの方が、これまでも利上げのチャンスは何回もあったのを繰り延べしてきた。なるほどそれならナットクがいく。決断がつかない女性は数多いから。

 

FRB利上げについては、トランプが有利そうなときには同候補は利下げを主張している候補なので、いまのうちに利上げして、イザというときの引き下げのノリシロを作る、と見られていた。

しかし、健康問題が出ても、カケ率はヒラリーは1,2倍が少し上昇した程度。一方トランプは4・7が3・8に下がったが、まだまだヒラリー絶対有利だ。七-三かな。

 

 クック社の選挙人の州ごとの調査で見るとトランプは190人、ヒラリーはすでに必要とされる270人近く。あと一つか二つの州で勝負が決まる。健康問題が26日を含め3回のTV討論会で出なければ、(つまり発作が起きるとか)ヒラリー有利だろう。日米安保の問題の懸念は少なくなる。

NYで安倍さんがヒラリーに会った。外務省も必死で情報を集めているだろうから、この際恩を売っておいた方がいい、と計算したのだろう。トランプには会っていないから。ヒラリーは当選したらお返しにTPPを通す、というのでは。

 

以前世界中にブラックスワンは多い。新手は最近急伸しているジャンクボンド。利回り、またムリな販売でサブプライムさわぎの自動車業界版がー。この二つが米国発。まあとりあえず楽観論でいこう。目配りは忘れずに。

 

映画のセリフから。夫が言う。「強気でいこう。チャーチルが弱気だったら、いまごろとっくにバッキンガム宮殿はヒトラーが占拠しているさ。現実にはそうじゃないだろう。」この明るさを忘れずにいたい。私は来年ぐらいには360兆円の法人預金が動き出して、世の中変わっちゃうと思っているから。

 

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