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2016年10月15日 (土)

映画「グッドモーニングショー}」と円・株の今後と作戦(848回)





映画「グッドモーニングショー」と円・株相場の今後と作戦(第848回) 2016・10・16

 私はもうずいぶん昔のことになってしまったが、TBSの「サンデーモーニング」のレギュラーだった。当時浦和に住んでいたが、午前8時の放映開始の3時間前に車が出迎えが来て、そんなに早く、とたまげた記憶がある。TV番組を舞台にしたこの映画は楽しかった。

 

 落ち目のワイドショーのキャスター澄田(中井貴一)は出がけに息子からデキ婚の意志を伝えられ、大ショック。やがてオンエアになるが、局の近くのカフェに男が銃と爆弾を持って立てこもる臨時ニュースと共に情勢は一変する。犯人が名指しでキャスター澄田を交渉人に指名し、防弾チョッキをつけて現場に。

 

 警察から「絶対に(相手を)否定しない、信用しない、約束しない、この三原則を守ってください」と言われる。しかし澄田は三つとも守らないままに犯人(浜田岳)と交渉。身に着けていたカメラを通じやり取りは放映され視聴率はうなぎのぼり―。

 長沢まさみ演じる女子アナから生放送中に澄田との不倫を自ら暴露しようとするあたり、私は爆笑した。面白いしTV業界に興味がある向きにはお勧めだ。

 

 テクニカルアナリストのシティグループ証券の高島修さんが、最近の米ドル指数のチャートで、「半年ぶりに中長期的な買い指標がすべて点灯」と指摘。目先は102~104円の対ドル円相場でのレンジ内だろうが、年初来の円高は終わったのでは、と述べている。

 また高島さんに、全面的なドル高よりも、その結果生じるドル円の動きが、NYダウでなく為替レートに連動していることに注目している。リスクのオンかオフかに敏感な円ドル相場の地合いはもう相当に進んでいる、とも。私も同感だ。

 

 それでも私は株価の今後には慎重である。

 ドル円相場と日経平均との相関度は極めて高い。三井住友アセットマネジメント市川雅浩さんによると、2011年11月以降、今年8月までの相関係数は96・33%と高い。(式はY=241・15×-10027)。

 1ドル104円でも、市川さんの推計式を使うと日経平均の妥当値は1万5089円。1万7000円近辺の時価は2000円近く割高ということになる。アンチ安倍の人なら、「日銀のETF買いとGPIFのせい」と言うかも知れない。

 

 私は人工的にそんな大きな差をつくれるはずがないと思う。理由はチャンとある。

 

 理由は①採用期間に問題があり、アベノミクス登場の2013年11月から計算してみたら②円レートそのものが過大評価されている、の二つを「犯人」として注目している。

 丸三証券の経済調査部長安達誠司さんは河上肇賞・シンクタンク賞を獲得している人気エコノミストだが、日米のマネタリーベースをもととした「ソロスチャート」に手を加えた独自の為替均衡点を算出している。的中率は高い。

 

 先日お目にかかって、最近の長期的均衡値をおねだりしたが「1ドル109-110円」とのことだった。110円で前期の市川方式で妥当日経平均を算出すると1万6500円。1万7000円近辺は株価からみるとやや割高。円レートでみると111円で充分、ということになる。(ただ、均衡値自体がマネタリベース比率で変化し年末予想値は125-130になるが。)

 

 では今後、円レートはどうなるか。まだ米財務省はトランプに遠慮しているのか最近の報告書でも、日本側が円安への発言を繰り返した、と不満顔だ。しかし私は11月8日の大統領選挙が終わったあとは日米の関係が大きく変わり、円安になると思う。

 

 私の調べたところでは「安倍首相は大統領選と上下両院選が終わり、バラク・オバマ現大統領が退任する2017年1月までに米議会がTPPを承認する。この「勝算」の背景は第一にTPP賛成派議員たちの予備選での勝利。第二のヒラリー・クリントン候補の本音が「再交渉にはとてつもないエネルギーが必要だから現政権でTPPを成立させてもらいたい」という見方があること。そして「12月に入ればホワイトハウスは本気で臨戦態勢に入る」という情報が入っていることだ。もちろんドナルド・トランプ候補の敗北90%という読みがあることも。

 

 日本の外交は6月の外務省次官交代以降、アンチ安倍が180度転換したのかも。9月に国連総会が開かれたNYで安倍首相はヒラリー・クリントンと55分単独会見した。外交情報からだ。健康問題が出て不安感が出ていたヒラリーに恩を売った。これ、実は大きい「貸し」だ。

 

 ある情報筋はトランプへの接触を指摘している。同氏の外交安全分野の最高実力者マイケル・フリン元国防局(DNI)長官に接触した。政府は前面に出ずサイバーセキュリティの民間会社が招待する形で、9月末に同元長官は来日した。そこではトランプ当選の暁には長女イヴァンセ氏を駐日大使として招聘する案も示唆された、とか。10%の可能性に対しても、キチンと「つないで」ある。へえ、なかなかやるじゃないか。

ついでに。シカゴの為替市場ではヘッジファンドが円の買い玉を急激に減らしている。(9月27日の10万2000枚から10月11日に7万9000枚に。)

 

 結論。円安に転じれば前述の安達誠司さんは年末1ドル125~130も、と言っているし。1万7000~1万7200円のカベを抜くかもしれない。しかし何ヵ月かのうちに「大魔王」がやって来て、ガタンと来るかも。腕におぼえの方は目先日経ブル、下げは入ったら日経ベアを、忙しいかもしれないが、(冗談だが)右手のクスリ指がヒトサシより長い方はどうぞ。

 

 映画のセリフから。プロデューサーがいう。「昔から漁師は暖流と寒流のぶつかる所に船を出すんだ。小さな魚は暖流に乗って来るが寒流で立ち止まる。大きな魚はそこで食料を手に入れるが、漁師は両方ともつかまえるのさ。」当面、リスクオンの流れにつくが、近い将来の「大魔王」にもそなえよう。リャンメン待ちだ。

 

 

 

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