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2017年5月28日 (日)

映画「トンネル 闇に鎖された男」と政策転換の開始」(第860回)

映画「トンネル 闇に鎖された男」と政策転換の開始」(第860回)2017・5・28

 私の韓国嫌いはご存知の通りだがすすめる向きがあったし、700万人4週間興行収入首位と聞いたので。たしかに一見に値する力作だった。

 自動車ディーラーのジョンスは契約をすませて帰宅途中トンネルに差し掛かった時、突然天井が崩壊し、車ごと生き埋めに。目覚めると周囲はコンクリートの瓦礫の山。車中には2本のペトボトルの水と娘への誕生日ケーキ、それにバッテリー残量78%に携帯電話だけ。やがてトンネル崩落のニュースで救助隊が駆けつけて、1週間で助けられと隊長は約束したが、次々と問題が発生―。

 

 トンネルや坑道に埋められた男を描く映画は多い。しかし主人公ジョンスはヒーローではなく、マスコミは騒ぐだけ。政府の対応も後半後手だし、世論に弱腰。たった一人のために税金をムダ使いするな。ソウル行きに便利なもう一本のトンネルに発破をかけ工事を進行させろという大衆のヒステリーに、政府を含め皆が迎合してしまう。経済優先、大衆への迎合、人命軽視、そして崩落の原因になった工事会社の手抜き。この映画はサバイバルだが人間の本質をえぐる。被害者と救助隊長との友情も夫妻の愛情もいい。

 

 工事もいい加減で竪坑を掘削しても設計図通りに建てられていず、推定されていた救助位置と150メートルも離れている。

 

 見通しが全くつかめないトンネルの中。この状況に似ているのがご存知わが国の財政健全化目標で、2020年度のプライマリーバランス(PB)の黒字化達成は困難だ。

 最近政府与党内で、この問題に関する議論が活発化。5月21日のNHKは「対GPP比の債務残高を目標に加える」案があることを報じた。また先週、FRB前議長バーナンキ氏も来日して日銀で講演した。何か、起きるぞと私は感じる。

 このプランは自民党の「財政再建に関する特命委員会」が提言したことがあり、2015年春ごろ活発に論議されたが、復活してきている。

 SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストによると「政府は早ければ今年6月に対GPP比債務残高を財政健全化の目標とし、目標時期を延期するかも知れない」

 5月26日のレポートによるとこう結論を出した。対GDP債務残高の目標に完全移行するなら、「歳出入改革を行わなくても、金利水準を抑えて各月名目成長率を高めれば、との議論につながりやすく財政比率も緩みやすいだろう」。その点は規律をキチンとしておけばいい。

 私は従前から注目している「永久債」発行での利払い圧縮が、財源の決め手になると考えている。次第に巨大財源を賄う作戦が内々で固まり、準備工作が始まったように見受けられる。

 

 私はこの6月でまる8年になる米国景気の好調が来年には、おわりになり、ワシントンの混乱と相まって、秋には株の大幅下げがあると考えている。

 あるいは中国の金融危機かしれない。3月の全人代で幹部だけに報告されていた機密文書がある。「2000年から20150までに国有企業、金融、証券、保険業界で極秘裏に処分された不良債権は20兆元に達する」。これは香港の「東方日報」が最近すっぱ抜いた。同紙の巨額資金が海外に流出したことからも判明できる。これは空前の危機で国家安全保障や社会の安泰にかかわる爆弾だ、とした。

 宮崎正弘さんはいずれ黒幕とされる劉雲山の息子、江沢民の孫ら香港で怪しげなファンドとの結びつきが強い。これまでアンタッチャブルとされてきた高官一族への捜査が、もし行われると、市場は一挙に爆発するだろう」としている。これは時期不定。

 私が近著「恐慌化する世界で日本が一人勝ちする」で述べた通り、政府債務1200兆円は大ウソ、だ。日本国債の暴落だとかハイパーインフレだけが、ひどいときには預金封鎖だとかー。

バカなセリフは休み休み言ってもらわないとくたびれちゃう。ま、そこらはいずれ、また。

 大事なことは、秋ごろに多少大きい下げがあっても、日本経済と株式市場には途方もないいい材料が出そう、ということだ。

 いつが天井で、いつ下落が始まってどのくらいで下げ止まって、いつが買い時か。神様でない限り、分かるはずはないでショ。でも私の大体の画はお分かりでしょう。これはテクニカルア

ナリストの世界です。

 映画のセリフから。ついに救出された主人公はタンカで運ばれ救急車に乗る。直前にTV局が呆れたことに「どんなお気持ちですか?」と聞く。「オマエたちはみんなクソだ!」マスコミも政治家もポカンとして人公の怒りがわかっていない!皆さんのご不満はわかりますが、まだコトが起きるまで間があります。

 なお私が「下げ相場の予測屋」とからかっている(もちろん打率は高い!)プラザ投資顧問代表取締役伊東秀広さんが株式講演会を開きます。私も聞きに行こうかな。

 7月1日(土)13時30分から2時間

 会場はTKP横浜駅西口カンファレスセンター。神奈川区鶴屋町2-24-1横浜谷川ビルANNEXB2F 会費は会員1万5000円、一般1万9800円(6月10日まで早割1万5000円)

 

 終わりに感謝を。5月22日のフォレスト出版主催の講演会にご参加いただいた方々、初めから終わりまで私のつたない講演を聞いてくださいました。ありがとうございます!

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