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2017年7月30日 (日)

映画「関ヶ原」とペンス副大統領の意外な行動(第869回)

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映画「関ヶ原」とペンス副大統領の意外な行動(第869回)2017・7・30

 司馬遼太郎さんの大作のひとつで、590万部を売った国民的ベストセラーの映画化。岡田准一が石田三成、役所広司が徳川家康という配役も面白い。三成を、正義を信じ純粋すぎる武将、家康を天下取りの野望に燃える武将、という対極に置いて司馬史観で物語が展開する。つまり太閤秀吉が天下を取った術を「利害を持って説くだけで正邪ではなかった」。秀吉が統一して13年、世の秩序は利害で固まったもの。三成は秀吉死後、家康が次々と自分の政権を作ってゆくのが許せない。監督で脚本も書いた原田真人さんは「私の中にも60%の三成と40%の家康が共存しています」。

 

 この映画のテーマを「正義とは一言でいえば、人間の価値です」とも。

 

 1600年9月15日の関ケ原の戦いの戦闘シーンのスペクタクルや、豊臣政権内部の武断派と文治派の争闘、それにつけこむ家康のタヌキオヤジぶり、まあ一見の価値ある力作だ。

 

 関ケ原の合戦が小早川中納言隊1万5千の裏切りで、東軍が逆転勝ちしたことは、ご存知の通り。また司馬さんの小説でも東軍7万5000、西軍10万とあり、裏切りが勝負のカギを握ったというのが通説だ。

 

 しかし広く利用されている「日本戦史」によると東軍は10万近くに対し西軍は8万。これに裏切りや寝返り、傍観者を加えると西軍の現実に戦った戦力は3万程度、小早川中納言の行動は確かに契機になったが、東軍はもともと優勢だった。

 

 トランプ政権がニッチもサッチもいかなくなっているのはご存知の通り。100日以内に実行するとしていた公約は殆どパー。ロシアンゲートや弾劾が言われるが、現実には公約の90%以上が共和党内部の「フリーダム・フォーカス」の反乱にとって阻止されていることはあまり知られていない。

 

 フロリダ出身のたたき上げの保守派メドウズ氏に率いられた32人の議員たちは、トランプ大統領のオバマケア代替え案についての進め方に怒っている。

 

 7月18日訪米した自民党二階幹事長は、ハッチ上院仮議長から「米国との通商交渉で、いまのTPP11から米国を含むTPP12の枠組みを主張してほしい」と依頼された。さらに来年末には「米国政府そのものがTPPに回帰する可能性」を示唆されて仰天した、とか。これじゃ小早川秀秋、かな?それとも吉川広家かな?

 また私のよく知っている米国通のある社長は「イマイ先生、あと2,3か月でトランプはやめるよ」といった。

 

 さらに「5月からペンス副大統領が政治活動委員会(PAC)を発足させている。現職の副大統領がPACを設定した例はかつてない」。という情報も飛んできた。

 PACとはPOOLITIICAL ACTION COMMITEE。米国では企業、団体、労働組合などからの政党への献金は禁止されている。このため個人(企業役員、富裕層など)が中心となり献金窓口としてつくられる委員会で、政治活動家つまりロビイストや政治コンサルタントも参加する。まるで自分が大統領になるための準備工作じゃないか。

 

 また4月のトランプ・ジュニアの疑惑発覚当時、すぐに「副大統領は問題のロシアとの面談を知らなかった。これは副大統領候補として選挙に参加する以前の話で全く関知していない」と副大統領報道官を通じて声明を出した。トランプ氏からバトンを受け取らなければならない事態に備えを出した、とみてよさそうだ。

 

 ではトランプ辞任となった場合、株は、また円レートはどうなるか。

 「トランプラリー」はNYダウで見ると1万4000ドル台から1万8000ドルくらいまで急伸した。4000ドルのうちまず半分ぐらいは下がるんじゃなあいかと思う。いや、ペンスになれば法案は次々に通るんじゃないか、という強気の見方もあろう。まあカネ余りの時代から、大して押すはずがない、とも。

 

 ただドルが買われる材料じゃないことは明々白々で、1ドル100円割れが瞬間あるんじゃないか。円高、だろう。とりあえず、米国の政治混乱で中国、ロシア、イランなどが大きな顔をしだすだろうし、「北」がここぞとばかり「レッドライン」を超える実験をする可能性が大、だ。直感的にヘッジファンドの「円買い、日本株売り」戦略がとられると予想する。まあ日経平均は上がるわけがない。そのあと円売り、だろうが。

 

 

 石田三成が旗印に使っていた「大一大万大吉」の意味は「万民が一人のため、一人が万民のために尽くせば太平の世が訪れる」というココロだ。政治家は万民のために尽くせば世は安泰なのだがー。

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